壁画が彩るゴルフ場の新しい魅力
茨城県土浦市に位置する「ワンウェイゴルフクラブ」。ここでは、従来のゴルフ場の常識を覆す新しい試みが始まりました。株式会社OVER ALLsのアーティストたちが手掛けた壁画が、このゴルフ場の外壁に描かれ、訪れる人々を迎え入れるのです。この壁画は、単なる装飾にとどまらず、ゴルフというスポーツの本質やその楽しさを再認識させてくれる重要なアートになります。
壁画の具体的な内容
制作日数わずか4日間で完成したこの壁画。サイズはW6.3m×H2.5mで、1番ホールの外壁に位置します。描かれているのは、歴代のゴルファーや著名人たちの子供時代の姿で、彼らが無邪気にゴルフを楽しむ様子が描かれています。クラブの代わりに傘を振り、ボールを遊び感覚で穴に入れ込む子供たちの姿。これが大人たちの心に何を呼び起こすのか、想像するだけでも心が弾みます。
この作品は、来場者たちが子ども心に戻れる瞬間を提供する『余白』を大切にしています。すべての観覧者が自由に想像し、またその気持ちを思い出すきっかけとなることを目指して描かれた壁画です。
ゴルフ場のコンセプト
ワンウェイゴルフクラブは、スタートからフィニッシュまでまっすぐにプレーを楽しむ“ワンウェイ”スタイルを掲げた珍しいゴルフ場です。通常は、9ホールごとの休憩が一般的ですが、ここではその制約がありません。このスタイルが、参加者間のコミュニケーションをより自然にし、無邪気な心を取り戻すきっかけとなっているのです。
このプロジェクトをはじめるきっかけとなったのは、二田水代表取締役総支配人の言葉でした。ゴルフ場は本来、大人たちが社交を楽しむ場でありながら、同時に子ども心を呼び覚ます場所でもあるということです。この感動を、壁画を通じて表現できることに大きな意味があると感じています。
OVER ALLsと赤澤岳人のビジョン
このプロジェクトを進めたOVER ALLsの代表、赤澤岳人さんは「ミューラルの力で人々を表現者に変える」ことをビジョンに掲げています。彼自身の背景も特に興味深いもので、若いころは就職活動に失敗し、さまざまな経験を通じて自らの道を見つけてきた経緯があります。それが芸術との出会いにつながったことは、まさに必然でした。彼の熱意と情熱が、壁画を通じてゴルフ場全体に新しい風を吹き込むのです。
今後の展望
この壁画が始まりに過ぎないのは明らかです。今後もこの場所には、さらなるアートが生まれ続けるでしょう。その進化を観察することができるのは、地域住民や来場者にとっても特別な体験となるはずです。そしてこのような新しいアートに触れることで、私たちの心がどう動くか、どんなワクワクが生まれるのか、期待が高まります。
茨城県のワンウェイゴルフクラブで体験できるこの壁画とともに、次のゴルフ体験が一層豊かなものになることを願っています。それは、単なるゴルフのプレーに留まらない、心と体が自由で楽しさにあふれる瞬間なのです。