安田女子大学がARスポーツ「HADO」を採用
広島市に位置する安田女子大学は、2025年7月に新設される理工学部において、ARスポーツ「HADO」を教材として正式に導入することを発表しました。この取り組みは、デジタル時代のニーズに応える先進的な教育の一環として期待されています。
ARスポーツ「HADO」の魅力
「HADO」は、参加者が頭にゴーグル、腕にセンサーを装着し、対戦相手と戦うARスポーツです。エナジーボールやシールドを自らの手で発動させつつ、フィールド内を移動し、最大3対3のチーム戦が楽しめるのが特徴です。このゲームは、直感的な操作性と深い戦略性を兼ね備えており、年齢や性別、体格に関係なく誰でも楽しめる要素が詰まっています。
「HADO」は、自らのパフォーマンスをカスタマイズできるため、例えばエナジーボールのスピードやサイズ、シールドの強さなどを調整することができます。このように、個性に合わせたプレイスタイルが可能で、運動に不安がある生徒でも安心して参加できる環境を提供します。
教育への応用
安田女子大学の情報科学科では、教授の山下明博氏をはじめとする教育陣が、「HADO」の導入を通じて学生の実践力、課題解決力、そして創造力を育むことを重視しています。HADOは単なる遊びではなく、教育的な価値が多岐にわたるのです。具体的には、以下の4つの領域での活用が期待されています。
1. 体育領域
HADOによるような形で運動を行うことで、すべての子どもが平等に楽しめる体育活動が実現します。運動能力に自信のない生徒でも、安全に参加でき、チームワークや連携の大切さを学べる体験が提供されます。
2. 探究学習領域
試合において得られるデータをもとに、生徒自身が戦略を考え、勝利に導くための最適な策を探る学習法を採用することで、論理的思考力や問題解決能力の向上に繋がります。これは、仮説立案から検証、改善までのプロセスを実践を通じて学ぶことを意味します。
3. ICT領域
HADOの操作を通じて、最先端のAR技術やモーショントラッキング技術についての理解が深まります。学生が実際に体験することで、ICTへの興味を喚起し、学ぶ楽しさを感じさせることが期待されます。
4. 開発領域
HADOのカスタマイズ機能により、生徒自らがゲームコンテンツを作成するプロジェクト学習が可能です。オリジナルのテーマやストーリーを考案することで、企画力やプレゼン能力が育まれます。
安田女子大学の未来
安田女子大学は、文理8学部4研究科を持ち、5500名を超える学生を擁する女子総合大学です。「柔しく剛く」という建学の精神のもと、社会に貢献できる人材を育成することに力を入れています。2025年には日本初の女子大学理工学部を新設し、時代のニーズに応じた教育研究を進めています。
まとめ
ARスポーツ「HADO」は、単なるエンターテインメントにとどまらず、教育現場においても革新的な学びを提供しています。安田女子大学は、これからも理工系人材の育成に積極的に取り組み、地域社会に貢献していく未来を見据えています。学問と技術の融合を体感できるこの取り組みは、教育現場に新たな風を吹き込むことでしょう。