能登町とテラチャージが結ぶ災害対策EV充電の新たな協定

2025年8月20日、石川県能登町役場にて、テラチャージ株式会社と地域の持続可能な発展を目的とした協定が結ばれました。これが、石川県内の自治体との初の連携となります。この取り組みでは、災害時における電気自動車（EV）充電器の無償開放が盛り込まれており、地域の防災力と脱炭素社会の実現に大きく寄与することが期待されています。

協定の趣旨と背景

近年、脱炭素社会に向けてEVの普及が進んでおり、そのためには充電インフラの整備が不可欠です。EVは単なる移動手段に留まらず、「走る蓄電池」としての特性を活かし、災害時には特に有効とされています。停電地域への電力供給が可能で、非常時の電源として利用されることから、EV充電インフラの重要性は増しています。

能登町では、近年の多発する自然災害を受けて、EVを災害対策の一環として積極的に取り入れ、公用車すべてを軽EVのサクラへ切り替えたことが評価されています。2024年に発生した能登半島地震では、EVを用いた避難所巡回や、要配慮者の支援が行われ、十分な役割を果たしました。

テラチャージの提供するEV充電インフラ

テラチャージが展開するEV充電インフラは、防災対策としても役立つ重要な要素です。災害時にはEV充電器が無償で開放される仕組みがあり、平常時には地域の環境負荷を軽減しつつ充電サービスを提供します。さらに、アプリを介してより利便性の高い管理が可能で、導入施設の負担を減らすことにも貢献しています。

能登町の復興と観光施設の充実

「イカの駅つくモール」や「やなぎだ植物公園」といった能登町の観光施設にEV充電器が設置される予定です。これにより、観光客や地元住民の利便性が向上し、地域の防災力強化にも華を添えます。特に「イカの駅つくモール」は、自然環境と共生した地域活性化の象徴とも言える場所で、魅力的な観光スポットとして注目されています。

コメントと期待

町長の吉田義法氏は、今回の協定が地域の有事において非常に心強いと述べ、EVを用いた災害時の電源確保の重要性を強調しました。テラチャージの池田三智夫氏も、地域においてEVが安心で持続可能なライフラインとして機能することを期待し、今後の取り組みに意欲を見せています。

まとめ

能登町とテラチャージの協力は、ただの資源確保にとどまらず、環境問題への意識を高め、地域が抱える課題の解決につながる重要な一歩です。これにより、地域は地震や豪雨といった災害に対しても強固な体制を築くことができ、住民の安心にも寄与していくことでしょう。持続可能な地域づくりの一環として、今後もこのような協定が広がることを期待しています。