新作オペラ『ナターシャ』特別イベントのご紹介
新国立劇場にて、2025年8月に上演される新作オペラ『ナターシャ』に関連したトークイベントが開催されることが決まりました。台本を書いたのは日本が誇る作家、多和田葉子氏です。彼女が手掛ける多言語オペラの創作過程や思いを、朗読を交えながら、直接聞ける貴重なチャンスとなります。
イベントの詳細
この特別なトークイベントは、5月15日(木)の19:00から、新国立劇場の中劇場で行われます。開場は18:30からで、約1時間30分のプログラムを予定しています。登壇者には多和田葉子氏と、彼女の作品に詳しい翻訳家かつ早稲田大学教授の松永美穂氏が参加し、トークを進行します。このイベントは入場無料ですが、事前申込が必要で、定員に達し次第締め切られますので、興味のある方は早めに申し込むことをお勧めします。
新作オペラ『ナターシャ』について
『ナターシャ』は新国立劇場が委嘱した日本初の多言語オペラで、音楽は世界的に評価されている細川俊夫が担当します。彼は特に東日本大震災以降、環境問題を深く考察した音楽を創作しており、このオペラでも「環境破壊」というテーマが重視されています。物語は移民のナターシャと青年アラトの邂逅を描きつつ、現代の様々な問題—森林破壊や洪水、干ばつといった現象—を背景に広がります。
物語の魅力
ナターシャの旅は、一見すると地獄めぐりのような過酷な現実を映し出します。このオペラでは、日本語、ドイツ語、ウクライナ語などの多言語が巧みに使われ、様々な文化が交錯しながら物語を進行させます。ゲーテの『ファウスト』など、古今東西の文学からの引用も盛り込まれ、深い哲学的探求が織り交ぜられています。その中で、多和田葉子氏が描く言葉と細川俊夫の音楽が一体となり、聴衆に新しい感覚を呼び起こすことでしょう。
新国立劇場の役割
新国立劇場は、日本の現代舞台芸術の中心的存在として、オペラ、バレエ、演劇などの上演に努めています。2018年からは大野和士がオペラ部門の芸術監督に就任し、世界水準のオペラ公演を年間約10本行うなど、国内外で高い評価を受けています。新国立劇場にぜひ足を運び、新しい芸術体験をしてみてください。
まとめ
多和田葉子によるトークイベントは、新作オペラ『ナターシャ』の創作過程や思想についての理解を深める絶好の機会です。言語や文化を越えた彼女のアプローチは、現代の問題に光を当て、私たちの意識を揺さぶることでしょう。どうぞこの貴重なイベントをお見逃しなく!
詳細とお申し込みは、
新国立劇場の公式サイトをご覧ください。