ヤマハの音場支援システム「AFC Enhance」が発明賞を受賞！

ヤマハの革新的音場支援システム「AFC Enhance」が発明賞を受賞

令和7年度全国発明表彰において、ヤマハ株式会社の音場支援システムである「AFC Enhance」が発明賞を受賞しました。この技術は、音響設備を用いて、空間の響きを調整し、最適な音響体験を提供するものです。表彰式は、2023年7月1日、オークラ東京で行われる予定です。

音場支援システム「AFC Enhance」の概要

「AFC Enhance」とは、音響設計の新たなアプローチです。従来は、響きを調整するために物理的な仕組みが必要でしたが、このシステムは革新的なコントロール方式を採用しています。これにより、さまざまな用途に応じた最適な響きを実現でき、特に多目的ホールでの需要に応える形となっています。

マイクを使用して、実際の音環境を記録し、それをもとに響きを制御します。具体的には、初期反射音（ER）と残響音（REV）を独立して管理する仕組みを採用しており、ERはスピーカーから直接出力され、REVは会場全体に響くように天井部から放たれます。このように、異なる音源を駆使して、よりナチュラルな響きを生み出します。

音響技術の進化

「AFC Enhance」は、200以上の施設に導入されており、その効果が広く認められています。施設の利用可能性を広げ、優れた音響を体験できる場所が増えることは、音楽文化の普及と発展に寄与することが期待されています。本システムは、ジャンルを問わず、演奏や講演など様々なシーンにおいて、より豊かな音空間を提供する役割を果たします。

全国発明表彰の意義

全国発明表彰は、公益社団法人発明協会が主催し、日本の科学技術と産業の発展に寄与する発明を評価する制度です。1900年に設立されて以来、多くの革新的な技術が表彰されてきました。ヤマハの「AFC Enhance」も、音響技術の新たな地平を切り開くものとして、高く評価されました。

今後も、ヤマハは先進的な技術を追求し続け、音楽に対する人々の情熱を支え、より豊かな音楽文化の実現を目指していくことでしょう。音場支援システム「AFC Enhance」による音環境の改善は、これからの音楽体験に大きな影響を与えることでしょう。