B-boyの先駆者マシーン原田氏、Breaking殿堂入りの快挙

B-boyの先駆者、マシーン原田氏がBreaking殿堂入り

2023年11月16日、マンハッタンで行われた「Breaking HALL OF FAME」の授賞式で、日本人B-boyのマシーン原田氏が初めてBreaking殿堂入りを果たしました。この歴史的瞬間は、彼の長年にわたる日本のストリートダンスシーンの発展への貢献を認められたものであり、さらにニューヨーク州議会からも感謝状が贈られました。

Breakingとは

Breakingは1970年代にニューヨークで生まれたカルチャーで、ダンスのみならず音楽やファッションも大きく影響を与えてきました。当初は街角で行われる即興のバトルから始まり、次第に世界的な競技へと発展しました。この文化的背景に育まれた一流の選手たちが、「Breaking HALL OF FAME」に名を連ね、その中には映画「Breakin'（邦題：ブレイクダンス）」の主役であるBOOGALOO SHRIMP氏なども含まれています。マシーン原田氏は、彼の受賞が日本におけるBreakingの認知度をさらに高めることに繋がると期待されています。

マシーン原田氏の軌跡

マシーン原田氏は、ストリートダンス界のレジェンドとも言える存在で、1992年には日本初のストリートダンスプロモーションカンパニー「ADHIP」を設立しました。その後、数多くのダンスイベントを立ち上げ、ルールやフォーマットの整備に寄与してきました。

1983年、映画「フラッシュダンス」と「ワイルドスタイル」に影響を受けてブレイキンの道に進んだ彼は、瞬く間に日本のトップB-boyの一人となりました。1994年には、ストリートダンスのフリーペーパー「DANCE DELIGHT MAGAZINE」を創刊し、22年以上にわたり毎月発行され続けています。さらに、世界最大級のストリートダンスコンテスト「JAPAN DANCE DELIGHT」なども手掛け、日本のダンス文化を世界に広める礎を築いてきました。

61歳となった今でも精力的に活動し続けるマシーン原田氏は、表彰式のスピーチで「ブレイキンが生まれた街ニューヨークでこのような賞をいただけるなんて、夢にも思っていなかった」と語りました。ブレイキンの殿堂入りは、彼自身の努力の賜物でもあり、彼を支えてきたすべての人々への感謝の気持ちを表すものでした。

未来への期待

Breakingは2024年のパリオリンピックに正式に採用されることが決定しており、世界的な注目が集まっています。マシーン原田氏の殿堂入りは、彼自身のキャリアの集大成であると同時に、日本のダンス界にとっても新たな扉を開くことが期待されます。この快挙が、日本のB-boyたちにとって励みとなり、さらなる発展を促進することでしょう。