香りで深化する体験の世界─エンタメとの新しい融合

イマーシブ体験としての香りの力

最近、エンターテインメントの現場で注目を集めているのが、香りを駆使した演出方法です。コロナ禍を経て、人々の体験価値への意識が変わり、視覚や聴覚に加えて「嗅覚」がもたらす印象が重要視されるようになりました。特に、SceneryScent（シーナリーセント）が提供する「Scent Diving™」は、香りの力を利用して観客に没入感を提供する革新的な試みです。

香りが生み出す記憶に残る体験

SceneryScentでは、香りをただ空間に拡散させるのではなく、テーマやイメージに合わせて意図的に設計されています。このアプローチにより、人々はより深く体験が心に刻まれるのです。たとえば、ライブコンサートやアート展示、ミュージカルにおいて、香りの変化が演出と連動し、観客の感情を引き出す役割を果たします。

実際の導入事例

竹島宏コンサート＠新歌舞伎座では、ミュージカルのパート中に「桜」の香りから「バラ」へと変わる演出が施され、観客に新鮮な驚きを与えました。香りが歌詞の情景をより鮮明にし、視覚や音楽だけでは叶わなかった深い体験を生み出しました。また、ふじさんミュージアムでは、VRシアターの映像が展開された際に「富士山頂の匂い」を演出し、来場者からは「この香りは販売していないのか？」との声も寄せられたほどです。

さらに、アークナイツ 5th Anniversary Fes.＠東京ビッグサイトにおいては、ゲームの世界観に香りを結びつけ、「雪原の匂い」が“本当に寒く感じる”ほどのリアリティを生み出しました。このように、香りが視覚や聴覚と組み合わさることで、仮想の世界を一層リアルに感じさせてくれるのです。

香りがもたらす3つの作用

SceneryScentが香り演出を導入する際、特に注目すべき点が3つあります。
1. 没入感の向上: 香りが加わることにより、観客はその場にいるかのような臨場感が増し、作品への没入度が高まります。演出の感情は、視覚や聴覚だけでは感じられない深い部分に響きます。
2. 記憶に残る体験の創出: 香りは記憶と直結しているため、印象的な体験をより長く記憶に留める効果があります。過去の体験を思い出させ、情緒を呼び起こすことで、感情の絆が結ばれます。
3. SNSや口コミを促進: 視覚や聴覚ではなく、嗅覚による演出は一見目に見えないものですが、非常に強い印象を与え、SNSでの拡散を促進します。特定の香りが話題に上ることで、イベントの認知度が高まります。

Scent Divingの価格とサービス内容

SceneryScentでは、イベント規模によって香り演出プランを提案しており、小規模なコンサートからアリーナ規模の大規模イベントまで、様々な選択肢を用意しています。例えば、小規模なイベントの参考価格は約30万円から始まり、中規模で約70万円、長期公演では約230万円となっています。

五感をフルに活用したイマーシブ体験は、参加者の心に深く残る特別な思い出となります。香りの演出は、今後のエンターテインメントにおいて新たなスタンダードとなることが期待されます。