日本製鉄とティアフォーが推進する自動運転キャリア開発の未来

日本製鉄とティアフォーの共同プロジェクト

2023年度、日本製鉄とティアフォーは、名古屋製鉄所において大型特殊車両の自動運転化を推進する共同開発プロジェクトをスタートさせました。この取り組みの目的は、将来的に懸念されるドライバー不足への対応や、労働環境の改善を目指しています。プロジェクトは2025年度には実際に名古屋製鉄所での鋼材搬送において自動運転車両の導入を見込んでおり、業界への大きな変革が期待されています。

大型特殊車両による搬送

製鉄所内では、鋼材はパレットと呼ばれる台車に積載され、これを大型特殊車両であるキャリアが搬送します。この方式により、各生産工程間をスムーズに物流することが可能です。日本製鉄は、搬送効率だけでなく 安全性の向上にも力を入れ、キャリアの自動化に挑戦しています。

ティアフォーの役割

ティアフォーは、自動運転システムの開発と運用を手掛ける企業であり、今回のプロジェクトにおいてもリファレンスデザインを提供する役割を果たします。リファレンスデザインとは、不要な開発コストを削減し、迅速にシステムを構築するための設計参考モデルです。特に、工場や私有地物流配送向けのデザインを利用し、このプロジェクトにおける自動運転技術の確立を進めています。

未来に向けた道筋

日本製鉄とティアフォーは、共に自動運転技術を活用して日々の生産現場の効率化や安全性の向上を目指しています。これにより、人手不足の解消や、製造現場における労働環境の改善にも貢献できると期待されています。自動運転技術の導入が進むことで、従来の運搬手法を革新し、新たな時代の幕開けとなるでしょう。

日本製鉄の事業展開

日本製鉄は、世界でもトップクラスの鉄鋼メーカーであり、日本国内だけでなく、世界15カ国以上で製造拠点を展開しています。製鉄事業を中心に、エンジニアリング、ケミカル＆マテリアルシステム、システムソリューションの4つの事業分野に取り組んでいます。また、グローバル戦略やカーボンニュートラルへの挑戦、デジタルトランスフォーメーションにも注力しており、「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指しています。