チョン・ミョンフン氏、ミラノ・スカラ座音楽監督に就任へ
東京フィルハーモニー交響楽団の名誉音楽監督、チョン・ミョンフン氏が、2027年から世界の歌劇場ミラノ・スカラ座の音楽監督に就任することが正式に発表されました。彼は、現在の音楽監督リッカルド・シャイー氏の後任として、その重責を担うことになります。
アジア出身者としての歴史的な新たな一歩
247年の歴史を誇るミラノ・スカラ座において、アジア出身の指揮者が音楽監督に就任するのは初めての出来事です。彼の経歴は、東京フィルとの深い絆から成るもので、2001年に特別アーティスティックアドバイザーとして就任以来、20年以上の付き合いを持っています。2010年には桂冠名誉指揮者に、また2016年には名誉音楽監督としての地位を確立しており、東京フィルとの関係はますます強固なものとなりました。
2025年には、彼の指揮のもとで、定期演奏会や7都市8公演におけるヨーロッパツアーが予定されており、彼と東京フィルの素晴らしいアンサンブルが海外でも楽しめる機会が待っています。
国際的な認知度を高める存在
チョン・ミョンフン氏は、今までにミラノ・スカラ座で84回の公演、141回のコンサートに参加し、多くの愛された楽曲を演奏してきました。ヴェルディ作品を中心に、他の著名な作曲家の作品も幅広く指揮し、彼の手腕が高く評価されています。
彼は音楽監督に就任することで、さらなる国際的な認知度を獲得することが期待されています。これは、彼が音楽監督に就任する前からあったミラノ市民との強い結びつきのおかげでもあります。
豊かなキャリアと受賞歴
長年にわたる活動の中で、チョン・ミョンフン氏はさまざまなオーケストラや劇場で重要な役職を歴任しています。彼はすでにドレスデン国立歌劇場管弦楽団の首席客演指揮者や、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団の名誉音楽監督など、数々の名誉ある役職を持ち、その肩書きからも、彼が国際的に認められたアーティストであることが伺えます。
さらに、フランス、イタリア、韓国などで数々の勲章を受賞した実績もあり、特にレジオンドヌール勲章やイタリア星条旗勲章など、文化的な貢献が称えられています。
演奏会情報のご紹介
今後予定されている東京フィルの定期演奏会も魅力的です。今秋、彼は以下の3つの演奏会にて指揮を執る予定です。
- - 10月5日:Bunkamuraオーチャードホールでの開演(15:00)
- - 10月16日:サントリーホールでの開演(19:00)
- - 10月20日:東京オペラシティ コンサートホールでの開演(19:00)
気になるプログラムにはバーンスタインやガーシュウィン、プロコフィエフなどの名曲が並び、東京フィルのファンには必見の内容です。
まとめ
チョン・ミョンフン氏がミラノ・スカラ座の音楽監督として新たな挑戦を迎えることは、彼自身にとってまたひとつの大きなステップであり、東京フィルにとっても名誉のある瞬間です。音楽界の発展に貢献する彼の活躍に期待が高まります。