静岡ブルーレヴズが挑む新たなスポーツのカタチ
静岡ブルーレヴズが、スポーツ庁による「スポーツコンプレックス推進事業」に採択されました。この取り組みは、県内唯一のプロスポーツチームとして選ばれたもので、全国で2つの団体が選出される中、特に注目されています。これによって、スポーツを核にした持続可能なまちづくりに向けた新しいソリューションの開発が期待されています。
取り組みの内容
この事業では、テクノロジーを活用して、「渋滞緩和による顧客満足度向上」と「公共交通利用促進による脱炭素化」を目指します。2025-26シーズンからは新たに「地域事業者や自治体との連携による地域経済活性化」にも取り組む計画です。
観戦客にはアプリ内で、スタジアムへの移動手段に応じて付与されるポイントが与えられます。このポイントは、CO₂排出量が少ない移動手段を選ぶことで多く得られ、地域の飲食店などで使える割引やイベントへの参加に利用できるサービスが検討されています。観戦者と地域事業者をつなげるな機能を通じて、地域全体での経済活動を促進することが狙いです。
地域とのつながりを強化
地域事業者は専用のLINEを使用することで、自らの営業状況やおすすめ情報をリアルタイムで通知可能。その情報は観戦客のアプリ内のマップに即座に表示されます。これにより、観客は試合に来る際に、周囲のサービスを容易に利用できるようになります。
このように、新しい取り組みを通じて静岡ブルーレヴズは、脱炭素社会の実現のみならず、地域経済の活性化にも寄与することを目指しています。これにより、ファンと共に持続可能な未来を築いていく姿勢が強調されています。
計画の背景
静岡ブルーレヴズは、2024-25シーズンよりデジタル技術を活用して試合運営におけるCO₂排出量削減に取り組んでいます。昨シーズンと比較すると、試合運営によるCO₂の排出量は大幅に減少しました。この成果には、移動エコ活アプリ「moveco」の活用や、ファンの協力によりJクレジットを購入することで達成されたオフセットが挙げられます。
具体的には、1試合当たりのCO₂排出量は、2023-24シーズンの17.78tから2024-25シーズンには12.78tに減少しています。「moveco」を導入したことで、観客が公共交通機関を利用するケースが増加し、移動手段が環境に優しい選択にシフトしたことが大きな要因とされています。
今後の展望
この事業の進捗計画は、2025年10月から新しいソリューションの開発が始まり、12月には実際のサービスが提供される予定です。そして、地元のファンが待ちわびるホームゲームでの運用が2025年12月21日に開始される予定です。これにより、観客と地域が一体となって、より良い未来の構築が期待されています。
静岡ブルーレヴズは、プロスポーツチームとしての役割を超えて、地域参画や環境問題に真剣に取り組む姿勢を見せています。これからの展開に、多くの人々が注目することでしょう。