2025年米国EV市場調査：自宅充電満足度の傾向と課題を探る

米国ミシガン州トロイに本社を置くJ.D. パワーが発表した2025年の「米国EVエクスペリエンス（EVX）」に関する調査は、電気自動車（EV）オーナーの自宅充電に対する満足度やそのトレンドに光を当てています。この調査によると、自宅充電は依然としてEVオーナーにとって便利さを提供していますが、特定のセグメントにおいては満足度が若干低下しています。

調査結果の要点

2025年の調査データに見ると、ポータブル120V充電（レベル1）は581ポイントと前年並みですが、スタンド・壁掛け240V充電（レベル2）の736ポイントは前年比11ポイント減、ポータブル240V充電の714ポイントは前年比21ポイントの減少を記録しています。この結果は、自宅充電の重要性が今も高いものの、いくつかの課題が依然として残っていることを示しています。

特に、スタンド・壁掛け240V充電では、オーナーの満足度は高いものの、不具合の指摘が目立っています。具体的には、100台あたり39件という数値が示す通り、特にインターネット接続やアプリ関連のトラブルが多く報告されています。このことは、充電器の機能をサポートするために必要な高い技術力が、家庭環境によって裏目に出る可能性があることを示唆しています。

自宅充電コストの影響

自宅充電にかかる費用も、オーナーの満足度に影響を与える重要な要素です。この調査によれば、過去30日間での自宅充電にかかった平均コストは58ドルで、前年比で2ドルの増加を見せています。これにより、充電コストに対する満足度が698ポイントと前年比8ポイント減少する結果に。充電コストの増加は悪影響を及ぼす部分があるようで、特に北東部や西海岸では充電コストが高いと感じるオーナーが多く、満足度が580ポイントや651ポイントと低い水準にとどまっています。

充電速度が満足度に与える影響

顧客が充電速度に関して不満を感じると、その影響は顕著です。調査によると、充電速度が遅いと経験した顧客は満足度が141ポイントも低下します。一方で、インターネット接続の問題といったそれ以外の要因は、顧客の満足度に与える影響は比較的少ないとのことです。充電速度は、EVオーナーにとって非常に重要な要素であることが伺えます。