北越コーポレーションとダイハツが始める新たな異業種輸送方式

新たな異業種ラウンドマッチング輸送の始まり

新潟県に本社を置く北越コーポレーション株式会社は、2025年2月からダイハツ工業株式会社と連携し、鉄道による異業種ラウンドマッチング輸送を開始します。この新しい輸送方式は、環境への配慮や効率的な物流確保が目的とされています。

ラウンドマッチング輸送の概念

この度導入されるラウンドマッチング輸送は、目的地で下ろした後に空のコンテナが無駄に回送されず、適した貨物を積み込むシステムです。これにより、往きと帰りの両方でコンテナの積載率を向上させることができ、結果としてコストの削減や環境負荷の低減が図られます。

背景と課題

北越コーポレーションは2018年より、JR貨物との連携で新潟から関西地区への紙製品の輸送を開始しました。しかし、復路の空コンテナの有効活用が課題となっていました。これに対して、ダイハツは軽自動車輸送において九州から北陸への輸送を行っていますが、容積の制約から十分な鉄道利用が実現できず、長距離輸送に対しての新しい取り組みを模索していました。

新たな輸送スキームの構築

今回の協力により、北越コーポレーションは空コンテナの復路を京都貨物駅から焼島駅に設定し、ダイハツがそのコンテナを利用して自動車を積載します。北越コーポレーションの新潟工場で製造された高品質な紙製品が関西の顧客へ運ばれ、また同時にダイハツは自社の小型車両を新潟県の販売網に供給します。この協業により、異業種同士が物流面で連携を深め、持続可能な輸送手段の構築に寄与することが期待されています。

未来への展望

北越コーポレーション、ダイハツ、日本通運、JR貨物の4社は、今後もそれぞれの物流資源を有効に活用し、持続可能な社会の構築に向けた努力を続ける意向を示しています。これにより、業界全体の脱炭素化に向けた一歩を踏み出すこととなり、持続可能な輸送方法の重要性が再確認されることになるでしょう。

この新しい輸送方式が定着することで、環境保護と物流コストの削減の両立が実現され、さらなる発展が期待されます。今後の展開に注目が集まります。