舞台『リンス・リピート』
2025-04-17 17:27:17

舞台『リンス・リピート』初日!感動の家族ドラマをリポート

舞台『リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―』初日レポート



舞台『リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―』が、4月17日、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて初日を迎えた。この作品は2019年にオフ・ブロードウェイで話題を集めた舞台の日本初演であり、家族が摂食障害を抱えた娘を通じて体験する苦悩と再生の物語である。

物語の核心


本作は、摂食障害に苦しむ大学生の娘・レイチェルとその家族の4日間にわたる葛藤を描く。母・ジョーンは、移民としての経験を生かしキャリアを築いてきた。レイチェルの帰宅を喜ぶ一方、愛情が強いゆえに、次第に恐怖やプレッシャーを感じる母親の姿が浮き彫りになる。父・ピーターは、家族を支えようとするが、その行動が知らず知らずのうちに娘を傷つけてしまう、難しい役どころを演じている。

出演者の魅力


演出を手がけたのは、第30回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した稲葉賀恵氏。稲葉氏は、日常的な会話の中に潜む家族の複雑な感情をリアルに描写し、観客に強いメッセージを伝える。

主要キャストには、実力派の寺島しのぶが母親・ジョーン役を務め、娘・レイチェルには注目の若手女優・吉柳咲良が扮する。寺島は、家族のために戦う母としての強さと、愛情ゆえの苦悩を見事に表現。彼女の迫真の演技が観客の心を掴む。吉柳は、摂食障害の克服に向けたレイチェルの複雑な感情を丁寧に演じており、その表現力には観客も引き込まれる。

一方父・ピーター役には松尾貴史が配され、彼の優しさと不器用さを併せ持つ演技が、この家族のダイナミクスを一層引き立てている。また、養子役の富本惣昭は、母と娘との関係を静かに見守る存在として、家族のストーリーに深みを加えている。

食事の重要性


本作では、食事のシーンが頻繁に描かれ、すべての食事は実際の料理を使用している。俳優たちは、演技をしながら本物の食事を共にする姿が新鮮で、リアルな家族の風景を作り出している。同時に、食事を通じて交わされる家族の会話は、観客に親近感を与える。私たちが知らないところで、彼らの様々な感情が渦巻いているのを感じさせる。

感情の交錯


寺島しのぶは、「この舞台は決してハッピーエンドではない。複雑な愛情が描かれており、多様な解釈ができる。」とコメント。彼女の言葉に象徴されるように、登場人物たちが抱える心の葛藤は、観客に深い共感を呼ぶ。吉柳も「この作品は身近なテーマを扱っており、観る人それぞれに感情的な響きがある、共感を得られると思う。」と語る。

最後に


現代アメリカの家族の姿を描いた本作は、観客にとっても普遍的なメッセージを投げかける。この演劇がどのように日本の観客に響くのか、一度劇場で実際に体感してほしい。

2025年5月6日まで東京で上演された後、京都公演も予定されている。チケットの詳細は公式サイトで確認できる。見逃す手はない。

公演情報


  • - 期間:2025年4月17日〜5月6日
  • - 会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
  • - 詳細・チケット情報公式サイト


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