バーベル競技から生まれるインクルーシブな社会の実践事例
バーベルを「上げる」という行為が、単なる競技の枠を超え、社会全体を「上げる」力をもっているという観点から、私たちは9月の活動報告をお届けします。選手の活躍が社会に感動を与え、身体を通じて多くの人々にエンパワーメントをもたらすという理念のもと、私たちJPPFは、2つの具体的な取り組みを実施しました。
トピックス 1: 「第一実業株式会社」における体験会
第一実業株式会社様とのコラボレーションで行われた「パラ・パワーリフティング体験会」では、社員の方々がバーベルに挑戦し、「力比べ」を通じて生まれる一体感を体験しました。年齢、立場を越えて、各世代の参加者が同じステージで力を競い合う新しい形式は、20代から60代以上までの5世代がみんなで楽しめる競技体験です。これは、同社の石原正治選手が提案したアプローチで、異なる世代が理解し合いながら共に成長できる機会を提供しようという試みから生まれました。
「本気になれる場を作りたかった」という石原選手の言葉は、世代を超えた挑戦と応援の文化を育みました。参加者たちは全力で挑戦し、その姿勢に観客から自然と声援が送り込まれ、笑顔にあふれた会場が生まれました。この体験会が示したのは、違いを越え、得意を持ち寄るというインクルーシブの形でした。JPPFは、企業の文化を「上げ」、社会に新たな価値をもたらすための道筋を、こうした活動を通じて広げていく所存です。
トピックス 2: 次世代会議
次に行われたのは、選手とスタッフの意見を自由に交換する「次世代会議」。この会議では、選手たちが「自信の持ち方」や「減量期の気分転換」について率直な意見を語り合う場が設定されました。
会話の中で、田中翔悟選手は「練習動画を見返してできた自分を確認することで自信が戻る」と発言。日野雄貴選手も「不安なときは過去の努力を思い出すことが自信につながる」と述べ、自信を持つための方法として練習を振り返ることが共通して重要視されたことが明らかになりました。こうした活動を通じて、仲間たちの心の声や経験が共有され、共感と理解が生まれました。
また、減量については、光瀬選手が「手作り料理を心がけ、量を減らすことで満足感が得られる」とアドバイスし、各選手の状況に応じたストレス対策やコミュニケーションが深まる場が展開されました。多様な意見が集まる中で、「正誤より相違、同意より理解」を重んじる精神が根付き、互いの挑戦を支え合う環境が整いました。
このように、選手たちが力を合わせ、互いの経験を話し合うことで助け合える関係を築くことが私たちの目指す「上げる」文化の根底です。今後も、こういった取り組みを更新し続け、未来の競技力向上と社会の活性化を図ります。
JPPFでは、競技を通じた育成や社内文化の向上を目指し、様々な活動を行っていく予定です。関心を持つ企業や団体と協力し、新しい価値を創出する道を共に歩んでいきたいと思います。
取材のご案内
パラ・パワーリフティングを活用した企業の課題解決や選手の挑戦について取材が可能です。お気軽にお問い合わせください。
今後の予定
10月24日(金)19時〜(オンライン)
- - JPPF企業向けイベント2025「企業におけるパラスポーツの活用」
2025年11月27日(木)16:00〜18:30
場所:マイナビプレイス歌舞伎座タワー 23FC2305