ヒュンメルが手話シャツを通じて行う社会貢献
デンマークの名門スポーツブランド、hummel(ヒュンメル)が展開するハンドボール男子日本代表向けの手話シャツが注目を集めています。このシャツの売上の一部は、日本ハンドボール協会に寄付され、デフリンピックに参加するデフハンドボール男子日本代表への支援に活用されます。
手話シャツの特長
この手話シャツは、「心の旗を振ろう」というテーマのもとにデザインされ、流れる旗を表現しています。胸部には「JAPAN」の文字が指文字とアルファベットで並び、背中には男子日本代表の愛称「彗星 JAPAN」が手話で示されています。秋から、ハンドボール男子日本代表を含む6つのチームがこのシャツを着用し、聴覚障肢者への支援活動を行うことで、チャリティの意義を深めています。
特に、このシャツの販売は、各クラブのホームタウンエリアでの聴覚障がい者支援に繋がるよう設計されています。ヒュンメルと選手たちの協力により、会場で行われたオークションでも選手サイン入りシャツが出品され、大きな反響を呼び起こしました。
寄付金の内訳
これまでの取り組みにより、合計で458,600円が日本ハンドボール協会に寄付されました。この収益はデフハンドボール男子日本代表チームの活動支援のために使われます。中村有紀委員長はデザインのプロセスにもデフ選手が関与しており、その結果誕生したシャツがA代表に着用されることに喜びを表明しました。
「この温かい繋がりが、聴覚障がいのある子どもたちに新たな希望を与えると確信しています。彼らが『自分もハンドボールをやってみたい』と思うような未来を作っていきたいです」と語る中村委員長。その言葉からは、この取り組みがもたらす影響の大きさが伺えます。
デフハンドボール男子日本代表の挑戦
デフハンドボール男子日本代表は、第25回夏季デフリンピック競技大会に向けて、11月16日からの予選に臨みます。トルコ、ブラジル、ドイツと対戦し、初出場でのメダル獲得を目指します。彼らの活躍が多くの人々に伝えられることで、さらなる支援が得られることは間違いありません。
日本ハンドボール協会とヒュンメルの繋がり
日本ハンドボール協会は、1938年に設立され、ハンドボールの促進に尽力してきました。1960年代からの7人制競技への移行を契機に、国際的な地位を確立し、アジアにおけるリーダーとしての役割を果たしてきました。2021年の東京大会では男女ともに勝利を収め、競技力の向上を示しています。
ヒュンメルは、1923年に設立され、サッカー用のスタッド付きフットボールブーツを初めて開発したブランドです。『スポーツを通じて世界を変える』というビジョンを掲げ、社会貢献活動にも力を入れています。
このように、ヒュンメルの手話シャツは単なるスポーツウェアに留まらず、情熱とコミュニケーションをもって社会に貢献する取り組みであることが分かります。今後も彼らの活動から、ハンドボール界に新たな希望と可能性が生まれることに期待が高まります。