映画館で感動を呼ぶバレエ、ロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』
TOHOシネマズ日本橋にて、6月19日までの期間延長上映が決定したロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』。新たに舞台経験を踏まえた映画としての体験が、多くの観客を魅了しています。
感情を揺さぶる主演2人のパフォーマンス
本作では、今やロイヤル・バレエの中心選手として名を馳せる金子扶生がジュリエットを演じ、世界的なバレエダンサーであるワディム・ムンタギロフがロミオを担っています。この二人の息の合った表現が、観客を物語に引き込み、情熱的な恋のドラマを鮮やかに描き出します。特に、バルコニーや寝室でのパ・ド・ドゥは彼らの能力を強調し、見る者に深い感動を与えてくれます。
金子は、少女から大人へと成長するジュリエットの姿を繊細に表現し、優雅ながらも勇気あるキャラクターを創り出しています。一方、ムンタギロフはロミオのキャラクターを従来の貴族のクールさだけではなく、どこか等身大の青年像として描き、観客の感情に寄り添います。
魅力的な悪役、平野亮一のティボルト
さらに、平野亮一が演じるティボルトは、物語の緊張感を一層引き立てる重要な役割を果たします。彼はその存在感で観客を惹きつけ、キャラクターの内面を深く描写することに成功しています。また、平野自身によるティボルト像の解説が、彼の演技に個人的なダイナミクスを与えています。彼は、自身が求める上から目線の責任、家庭内での立ち位置、そして怒りやイライラを抱えるキャラクターを見事に表現しています。
平野が語るティボルトの特徴には、彼の心の葛藤がしっかりと根付いている印象を受けます。彼は、ジュリエットに対して厳しい批判を持ちながらも、その心の奥には複雑な感情が隠されていることを指摘。彼の表現により、ティボルトはただの悪役ではなく、感情の動きを持つキャラクターとして際立っています。
ラストシーンへの引き込み
特に注目すべきは、両者による最後の感動的なシーン。悲劇的な運命を迎える二人の愛は、誰もが心を打たれること間違いなしです。そして平野が語るティボルトのファイトシーンは、迫力だけでなく、リアルなアクションとして観衆を魅了します。「やっぱり2幕のソードファイトのシーンは本当に見せ所だと思います。」と彼が語るように、映像美とともにその緊迫感を再現しています。
物語全体の流れ
物語は、キャピュレット家のジュリエットとモンタギュー家のロミオが、愛し合いながらも残酷な運命に翻弄される情景を描き出します。二人は密かに結婚を決意しますが、運命のいたずらによって、ロミオはジュリエットのいとこのティボルトと決闘し、彼を殺してしまいます。ロミオはヴェローナから追放され、ジュリエットは強制的に他の男性と結婚させられる危機に。それに抗うため、彼女は偽の死を選びますが……。
総まとめ
ロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』の上映は、バレエだけでなく、映画としても楽しめる内容が詰まっています。金子、ムンタギロフ、そして平野が織りなす舞台と映像の融合が、観客に新しい視点を提供し、ますます広まりを見せています。
ぜひ、この機会に劇場でその感動を体感してください!