2025年度 ACYアーティスト・フェローシップ助成の選ばれた才能
アーツコミッション・ヨコハマ(ACY)は、アーティストの創作および発表を支援し、そのキャリア形成に寄与する助成プログラムを、2016年度から実施しています。2025年度の募集に際しては、126件もの応募が寄せられ、厳正な選考を経て、4名のアーティストが栄えある採択者として選ばれました。本助成プログラムも今年度で10回目を迎え、ますます多彩な作品が生まれることが期待されています。
採択されたアーティストたち
Aki Iwaya
アーティビストとして、Aki Iwayaは人と人との集まりや対話、特に沈黙や非言語コミュニケーションを探求し、アートを通じて社会の現実を映し出すことに取り組んでいます。東京のアーツカウンシルで社会支援分野の調査員を務めつつ、自らも寺子屋兼シェルターを運営し、メンタルヘルスや防災事業にも従事。彼が企画・監訳した書籍は、自己表現の重要性を広める一助となっています。
城戸 保
写真作家の城戸は、日常の風景を通じて世界の平衡と画面の均衡を探る活動をしています。光や色彩の現象を独自の視点で捉え、写真と絵画の境界を探求。彼の作品は単なる視覚的体験を超え、見ることの不思議さを示すものとして高く評価されています。
小林 勇輝
現代美術家である小林は、性や人種という固定概念に対して自身の身体を使い、流動的な表現を行っています。スポーツや儀礼をテーマにしたプロジェクト「Life of Athletics」を通じ、人間存在の意義について深く探求してきました。彼のパフォーミングアーツは、時空を超えたメッセージを届けることを目指しています。
安田 葉
神奈川県出身のアーティスト、安田葉は子どもの頃の記憶を基に、失われつつある伝統文化に興味を持っています。彼女は立体、映像、インスタレーションを通じ、世界各地の人々との出会いから示唆を得て、持続可能な芸術としての凧制作にも取り組んでいます。国際カイトフェスティバルに参加するなど、その活動範囲を広げています。
サポート内容
採択されたアーティストには、助成金100万円の支給に加え、国内外での活動に必要な多角的なサポートが提供されます。具体的には、相談や情報提供、ネットワーキングを通じた活動支援や、プロモーション活動に役立つ広報ツールの活用などがあります。また、滞在活動の様子や展示・公演のフォローも行われ、アーティストや関係者へのインタビューを交えた記録冊子も作成されます。このように、アーティストの創作活動と地域の魅力が連動する形で、新たな価値の創出を目指しています。
期待される将来
アーティストたちは、指定された横浜市内の地域拠点で活動を行い、地域の歴史や文化を掘り下げながら、新しい作品を作り出すことが期待されています。この取り組みを通じて、アートがもたらす地域活性化の可能性や、新しい価値の創出に寄与することが期待されています。これからの活動に、ぜひ注目していきたいと思います。
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