崔洋一が語る真の遺作『映画は闘争だ!』
2026年6月9日、映画監督として日本映画界を震撼させた崔洋一の遺作となる書籍『映画監督 崔洋一映画は闘争だ!』が世に送られます。この本は、崔監督が語りたくてならなかった映画人生を綴った証言録であり、彼の映画への情熱と人生の歩みが詰め込まれています。著者の樋口尚文をはじめとする編著者たちが、崔監督の12時間以上にわたる自身の語りをもとに再構成し、その魅力を読者に伝えるものです。
崔洋一の歩み:激動の少年時代
崔監督の物語は、彼の少年時代から始まります。朝鮮半島出身の父を持つ彼は、在日韓国人2世として、公安に監視されるという緊張した環境で幼少期を過ごしました。学生運動に明け暮れ、革命家やヤクザと交わる中で、映画の世界に惹かれていきました。この背景が、後の彼の作品に多大な影響を与えていることは間違いありません。
助監督としての経験
写真学校を中退後、崔洋一は映画界に足を踏み入れました。照明助手としてスタートし、やがて助監督に昇進。大島渚監督の『愛のコリーダ』や多くの著名監督のもとで修行を重ねる中で、映画への理解を深めていきました。この時期の経験が後に監督として独自のスタイルを確立する基盤となります。
映画監督としての挑戦
1983年、内田裕也を主演とした『十階のモスキート』で監督デビューを果たし、崔洋一はその名を映画界に刻みました。特に『月はどっちに出ている』(1993)では数々の映画賞を受賞し、彼の才能が広く知られるように。更に、ビートたけし主演の『血と骨』(2004)では、日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞。崔監督は日本映画界において、力強い存在感を放ち続けました。
著作権への情熱
業界内での活動も忘れがたいもので、崔洋一は日本映画監督協会の第8代理事長として監督の著作権帰属を訴える運動にも尽力しました。自身の映画活動だけでなく、若手監督たちの未来を考えた発言やアクションも多く、映画界における影響力は計り知れないものです。
著者たちの歩み
本書の編著者である樋口尚文、野村正昭、石飛徳樹も映画界での経験豊富な専門家たちで、各々独自の視点から日本映画史を洗練された表現で綴ってきました。樋口は映画評論において高い評価を受け、自ら映画監督としても活動。野村は映画の広告宣伝を経て評論家となり、石飛は多くの国際映画祭の取材も行ってきました。これらの略歴を持つ編著者たちによって、崔監督の壮絶な人生とその映画への情熱が形作られています。
最後に
崔洋一が生前に語った言葉が本書には満載です。「映画は闘争だ」との言葉が象徴するように、彼の人生は常に困難を乗り越える闘いの連続でした。本書『映画監督 崔洋一映画は闘争だ!』は、その内容からも崔監督の情熱が直に感じられる作品です。映画ファンだけでなく、広く多くの人に手に取っていただきたい一冊です。