2024年のランナー世論調査結果が語る大会回帰の実態
株式会社アールビーズが実施した「ランナー世論調査2024」の結果が発表されました。この調査は、全国の市民ランナーを対象に行われ、過去10年間のトレンドと今後の動向を探る貴重なデータを提供しています。2024年は、16,125人のランナーの声が集まり、以前のコロナ禍からの「大会回帰」傾向が鮮明に浮き彫りとなりました。
大会参加の増加
調査結果によると、回答者の9割以上が2024年度中に何らかの大会に参加する意向があることが判明しました。前年までは39%が「大会に0回」だったのに対し、2024年ではこの数がわずか7%にまで減少。このことは、多くのランナーが積極的に大会に復帰しつつあることを示しています。特に「2~3回」参加するランナーの割合は前年に比べて大幅に増加しており、定期的な大会参加が一般的になりつつあることが明らかです。
記録更新を目指す意識の高まり
さらに、ランニングのモチベーションに関する質問では、68%ものランナーが「大会出場のため」と回答しています。健康や楽しみ、ストレス解消といった目的もありますが、「記録を更新したい」という回答が前年の38%から3ポイント増加し、参加者の間で大会での自己記録への意識が強まっていることを示しています。この傾向は、これまでの気軽なランニングから大会を意識した本格的なランニング文化への移行を表しているのでしょう。
SDGsの浸透と大会の意義
また、持続可能な開発目標(SDGs)への意識も高まっています。マラソン大会におけるSDGsへの取り組みに関する質問では、87%が「多くの大会でSDGsの具体的な取り組みがなされている」と回答。その数値は前年から2ポイント増加しています。具体的には、マイコップ制度やプロギング、不要なランニングウェアの回収といった取り組みが増えており、こうした意識はランナーの間にも広がっているようです。
市民ランニングの未来
「大会回帰」の傾向とともに、記録更新への意識やSDGsに対する認識の広がりが確認された2024年の調査結果。このデータはランニングシーンの今後を見据えた重要な指標となっています。市民ランナーとしての意識が高まる中、ますます大会参加や社会貢献が求められる時代が来ていることを痛感します。ランナーたちの熱意と意義ある活動が、ますます盛り上がることが期待されます。
調査の詳細は公式サイトでご確認ください。
ランナー世論調査2024 詳細
株式会社アールビーズについて
アールビーズは1975年に創立した企業で、国内初の市民ランニング雑誌「月刊ランナーズ」を発行。その後、ランニング情報ポータルサイト「RUNNET」の開設など、ランニング文化の普及に寄与してきました。現代のランナーたちは、このような基盤の上に成り立っていることを忘れてはなりません。