JVCケンウッドのサイバーセキュリティ先進技術に迫る
株式会社JVCケンウッドとシンガポールのINNOFUSION SEMICONDUCTOR社(以下、IFS社)は、業務提携を結び、撮像機器向けのサイバーセキュリティに対応したSoC(System on a Chip)を共同で開発しました。この取り組みは、自動車メーカー向けドライブレコーダーのOEM製品として市場に投入され、今後は年間100万台規模の展開が見込まれています。
進化するドライブレコーダーとその背景
近年、ドライブレコーダーの技術が急速に進化する中、ネットワーク接続や車載システムとの連携が進んでいます。それに伴い、外部からの不正アクセスに対するサイバーセキュリティへの意識が高まり、これに適応する必要性が増しています。JVCケンウッドは、これまでソフトウェアを中心とした設計でサイバーセキュリティに対応してきましたが、今回の共同開発により、必要な機能をあらかじめSoCに組み込むことが可能になりました。これにより、ドライブレコーダーなどの製品開発をより効率的に行えるようになり、開発負荷を軽減することが期待されています。
SoCの特徴とは?
この新たに開発されたSoCは、国際規格「ISO/SAE 21434」に準拠しており、製品ごとの開発を最小限に抑えつつ、メーカーが求めるサイバーセキュリティ対応が実現しています。さらに、JVCケンウッドの撮像技術を活かし、長期間のアップデートにも対応可能な設計が施されています。
また、このSoCは汎用的な設計基盤としても機能し、ドライブレコーダーに限らずネットワークカメラなどのセキュリティ分野にも対応できるように設計されています。撮影した映像の改ざん検知機能を追加することも可能であり、幅広い撮像機器での活用を目的としています。JVCケンウッドはこのSoCを共通プラットフォームとして位置付け、今後の製品開発に役立てていく方針です。
両社のコメント
IFS社のエグゼクティブディレクター、Leo Tsai氏は、「JVCケンウッドとのパートナーシップを築けたことを大変光栄に思います。この開発により、両社のチームが短期間で製品の初期設計から量産立ち上げまでを実現しました。これからも共にWin-Winの未来を築いていくことを確信しています」と語っています。
一方、JVCケンウッドの執行役員最高技術責任者(CTO)大浦徹也氏は、今回の協業が撮像機器のニーズに迅速に応える重要な基幹技術の開発であると強調し、共同作業の成果についても言及。「特に、2024年の開発開始から約2年で製品を市場に届けたことは大きな成果です。これからも両社の専門性を結集し、安心して長期間使用できる製品を提供してまいります」と述べました。
まとめ
JVCケンウッドとINNOFUSION SEMICONDUCTORによる共通の目標は、革新的な技術の開発を通じて、自動車業界や撮像機器市場におけるサイバーセキュリティを強化することです。双方の強みを活かして、今後もユーザーに信頼性の高い製品を提供することに期待が寄せられています。