デヴィッド・ボウイのミュージカル『LAZARUS』日本初演記念楽曲鑑賞会
伝説のロックスター、デヴィッド・ボウイの遺作となったミュージカル『LAZARUS』が、5月31日から神奈川・KAAT神奈川芸術劇場で日本初演されます。この作品は、ボウイとエンダ・ウォルシュが協力して脚本を執筆し、映画『地球に落ちて来た男』にインスパイアを受けて制作されました。物語は、故郷に帰れず酒に溺れた宇宙人トーマス・ニュートンの運命を描き、彼が謎の少女と出会い、魂の解放を求める旅を描いています。
そんな記念すべき初演に先立ち、5月14日に東京・ミッドタウン八重洲で「デヴィッド・ボウイ『楽曲鑑賞会』スーパー・オーディオ・ライブ」が開催されました。このイベントでは、音楽評論家の立川直樹氏がボウイの楽曲にまつわる歴史や影響について語り、最高級のオーディオシステムでボウイの音楽が楽しめる特別な体験が提供されました。
立川さんは「『Lazarus』はミュージカルですが、“音楽劇”といえる仕上がりです」と語り、観客との間に期待感を高めました。そして、最初にかけられた楽曲は「Lazarus」で、「この曲はボウイが亡くなる前に制作されたもので、暗いテーマが色濃く反映されています」とその背景を説明しました。
次に「Space Oddity」が流れ、ボウイが当時22歳でありながら、すでに未来を見据えた曲作りをしていたことに驚かされました。この楽曲は、アポロ11号の打ち上げにちなんでおり、ボウイの先駆者としての姿勢が強く感じられました。
そして『ジギー・スターダスト』の人気曲「Starman」に触れ、「ジギーの引退が告げられるも、実際にはボウイはその後も精力的に活動を続けた」といったエピソードも交えました。ただ、ミュージカルにはその楽曲は含まれていないのですが、ボウイの代表作を聴くことができたことに歓喜しました。
さらに、ボウイのアルバム『アラジン・セイン』から「タイム」を聴き、その音質の素晴らしさに思わず魅了されました。オーディオシステムのクオリティが高く、ギターの音やボウイの微かな吐息まで聞こえました。立川氏は「このシステムで聴くと、細かい音が全て感じ取れる」と自信を示しました。
『ブラックスター』からの「ホエア・アー・ウイ・ナウ?」はミュージカルでも重要な場面で使われる曲で、ボウイの復活を印象付ける楽曲です。驚くことに、このアルバム全ての情報が秘密にされていた中で、突然リリースされたという経緯を話し、世界中のファンを驚かせました。
最後に立川氏は、ボウイの音楽が全てのジャンルや時間を超えて人々を魅了するものであるとことを強調し、みなさんにも『LAZARUS』を体験していただきたいと締めくくりました。これを受けて、日本での上演がいよいよ待ち遠しくなりました。
この素晴らしい音楽劇『LAZARUS』は、5月31日からKAAT神奈川芸術劇場で上演されます。デヴィッド・ボウイの描いた物語を生で体験できるこの機会をお見逃しなく!
公演情報
- - 公演名称: ミュージカル『LAZARUS』
- - 音楽・脚本: デヴィッド・ボウイ
- - 脚本: エンダ・ウォルシュ
- - 演出: 白井 晃
公演日程
- - 横浜公演: 2025年5月31日(土)〜6月14日(土)
- - 大阪公演: 2025年6月28日(土)〜29日(日)
この機会にぜひ、デヴィッド・ボウイの遺した音楽と物語を体感してください。