台湾での透明な履歴書
2026-03-25 22:52:34

震災から15年、台湾で迎える「履歴書に書けない時間」フェスの真意

震災から15年、台湾で迎える「履歴書に書けない時間」フェスの真意



2026年に開催予定の「透明な履歴書フェス in 台湾」は、東日本大震災を背景にした文化交流イベントです。このイベントは単なる震災の記憶を振り返るものではなく、各自の人生に寄り添った「履歴書には書けない時間」に光を当て、その価値を再認識しようとする試みです。主宰の川島琴里氏が率いるこのプロジェクトは、個々の時間の積み重ねが文化にどう寄与するか、そしてそれをどのようにして日本と台湾の架け橋とするかを探求しています。

背景:震災とその後の人生



川島琴里氏は、2011年3月11日に宮城で東日本大震災を経験しました。家族の無事を祈りながら、電気の通っていない自宅での日々は、今もなお彼女の中で生きています。しかし、震災の後に続く時間もまた彼女の人生を形作る重要な部分でした。震災を神聖視せず、各自の人生の一部として再認識することがこのプロジェクトの基礎です。

障害と再生:見えない時間の価値



震災後、川島氏は自身も難病に苦しむこととなり、社会とのつながりを一時的に失う経験をします。彼女はフリーランスとして再スタートを切ったものの、最初の月の所得はわずか38円でした。この時期は、彼女が「履歴書には書けない時間」と名付ける時間であり、目には見えない部分での努力が現在の彼女を支えているのです。このように「見えない時間」に注目し、互いにリスペクトし合える場所を作りたいという考えが、「透明な履歴書フェス」の原動力になっています。

プロジェクトの根幹:「透明な履歴書」の概念



「透明な履歴書」という思想が、このイベントの中核にあります。履歴書には記載されない経験、すなわち震災、病、介護など、さまざまな「見えない努力」が人生には存在します。それぞれの経験を特別な出来事として捉えるのではなく、誰もが持つ時間として理解し直すことがプロジェクトの重点です。これにより、病気や困難と付き合いながらも、どのように前向きに生き延びるかを示すことができるのです。

台湾と日本の新たな交流



東日本大震災の際、多大な支援を日本に送ってくれた台湾に感謝の意を示したいという気持ちが、このプロジェクトの大きな背景にあります。そのため、このフェスは単なる震災の回顧ではなく、個々の時間を見つめ直し、そこから生まれる気持ちを文化として共有していくことを目指します。小さなストーリーが累積することで、新たな文化や社会を形成できるという信念のもと、日台の新しい交流を創出しようとしています。

フェスの内容:文化とストーリーの融合



「透明な履歴書フェス」では、日本の文化と個々の人生のストーリーを組み合わせたさまざまなプログラムを用意しています。例えば、日本の伝統的な祭りをテーマにした「浴衣ランウェイ」や、自身の経験を語る「人生プレゼンテーション」、日台アーティストによるライブパフォーマンス、そして「灯籠メッセージ」などが計画されています。これらの活動を通じて、台湾の参加者からもストーリーやメッセージを集め、それらを帰国後に共有する仕組み作りも行われます。

プロジェクトの展望:個人と社会がつながる場



このイベントは、参加者のSNSや配信チャンネルを通じて、各自の「放送局」として機能します。これにより、コラボレーションやシェアリングが生まれ、生成されたコンテンツはオンラインで長期的に広がり続けることを目指しています。限られた時間で消費される従来の広告とは異なり、「消えない広告」として機能し、参加者にとっても新たなPR資産を形成することが期待されています。

最後に:川島琴里のメッセージ



川島氏は、「あの日の出来事も、病気での苦しい時間も、すべては私の『見えない時間』でした。しかし、それは特別なものではなく、誰の中にもある時間です。このプロジェクトを通じて、誰もが自分の物語を肯定できる場を創造したい」と述べています。また、この活動が支えてくれた台湾への感謝の意を届けることができる場ともなればと思っています。

今後もこのプロジェクトは、震災の経験を通して形成された個々の物語を共有し、日台の新たな文化交流を生み出すために尽力していきます。


画像1

画像2

関連リンク

サードペディア百科事典: 文化交流 川島琴里 透明な履歴書

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。