新東宝キネマノスタルジアの名作3本がDVD化！平成の笑いを再発見しよう

新東宝キネマノスタルジアが生んだ名作たち

2025年7月2日、映画ファン待望の名作3本がDVDとして登場します。新東宝キネマノスタルジアから発売されるのは、『アツカマ氏とオヤカマ氏』『青春怪談』『億万長者』の3作品。この機会に、往年の名作を再発見し、当時の空気感に浸ってみてはいかがでしょうか。

『アツカマ氏とオヤカマ氏』

この作品は、千葉泰樹の演出による傑作サラリーマン喜劇。描かれるのは、厚かましいが憎めないキャラクター、アツカマ氏の奮闘劇です。主人公のアツカマ氏を演じるのは小林桂樹で、彼の心臓のような無敵の状態が見どころです。対照的な存在として、厳格で口うるさい上司のオヤカマ氏（上原謙）とのやり取りが爆笑を誘います。

このコメディ作品には、支店長役の森繁久彌をはじめ、さまざまな濃いキャラクターが登場し、観客を魅了します。当時の庶民生活を豊かに見せる要素もあり、今なお楽しめる要素が満載です。

『青春怪談』

次にご紹介する『青春怪談』は、親子の世代間ギャップやジェンダー問題に切り込んだ卓越したコメディ。獅子文六の同名小説を原作に、阿部豊が監督を務めています。現代心理を鋭く描き出し、20代と50代の思春期の葛藤をユーモラスに描いています。

作品には、上原謙や高峰三枝子などの豪華キャストが揃い、特にバーテンダー役の丹波哲郎や、バレリーナの三原葉子が印象的。ここでは、LGBTQ+やジェンダー問題を笑いに変え、時代を超えたコミュニケーションを描いています。この内容は、多くの視聴者に共感を呼び起こすでしょう。

『億万長者』

最後にこの3作品の中でも特異な存在として『億万長者』が挙げられます。市川崑が監督したこの風刺コメディは、脱税や汚職、社会の矛盾をテーマにメッセージを送っています。無口で小心な主人公（木村功）の前に次々と現れる個性的なキャラクターたちが、シュールな笑いを引き起こします。

1954年に公開されたこの作品は、当時の社会問題への批判を込めた内容となっており、まさに今の私たちにも考えさせられるものがあるのです。