エイベックスとMUSIC STORYの新たな提携
音楽業界は日々進化を遂げており、特にストリーミングサービスの普及に伴い、アーティストや楽曲の価値が新しい形で評価されるようになっています。そんな中、エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社(AMC)が、音楽メタデータのグローバルリーダーであるMUSIC STORY社との戦略的なパートナーシップを締結したことが注目を集めています。本提携は、日本の音楽レーベルの中で初の試みです。
MUSIC STORY社は、テクノロジーと音楽に精通した専門家による独自のアプローチを持ち、クライアントに対して質の高いメタデータとユーザーエクスペリエンスを提供しています。これにより、権利を保有する企業や団体のリソース不足の解決を目指しています。同社は、グローバルメジャーレーベルや主要音楽サービス、メディア、コンサートチケット販売会社など、様々な業界のクライアントに対応しています。
メタデータの重要性
音楽メタデータは、曲の情報を整理し、リスナーに届けるための重要な要素です。この部分が適切に機能することによって、楽曲はデジタルプラットフォーム上でより多くのリスナーに届く可能性が高まります。Music Story社のCEO、ジャン=リュック・ビオレ氏も、「メタデータが重要な差別化要因となりつつある」と強調しており、エイベックスがこの分野でリーダーシップを発揮することは、業界にとっても大きな意義があります。
生きた資産としての楽曲
エイベックスのデジタルソリューショングループゼネラルマネージャーである中島和義氏は「ストリーミング時代において、過去の楽曲群は単なるカタログではなく、新たなリスナーとの出会いの可能性を秘めた生きた資産である」と語ります。この考え方こそが、エイベックスがMUSIC STORY社と提携する動機の一つであり、既存の楽曲に対して新たな価値を見出す試みなのです。
エイベックスは、自社が保有する膨大な楽曲カタログのメタデータを国際基準で最適化し、デジタルプラットフォームでの楽曲の発見性を高めることを目指しています。この取組みは、リスナーが新たな音楽に触れる機会を増やすだけでなく、アーティストやクリエイターへの報酬還元にも直結します。これにより、より良い音楽体験を提供し、業界全体を活性化することが期待されています。
企業の理念とグローバル戦略
エイベックスは「エンタテインメントの可能性に挑み続ける」と掲げ、無限のクリエイティビティを信じながら事業を展開しています。この理念に基づき、Music Storyとのパートナーシップは「Really! Mad+Pure」というタグラインのもと、グローバル戦略を加速させる重要なステップとなることでしょう。
MUSIC STORY社の概要
MUSIC STORYは、フランスに本社を置く音楽メタデータとエンジニアリングソリューションの専門企業です。世界中のエンジニアや音楽エディターから成る国際チームを通じて、50ヶ国以上で活動しています。彼らは、音楽体験を向上させるための高度なメタデータと技術的専門知識をクライアントに提供しています。
結論
エイベックスとMUSIC STORY社の提携は、単なるビジネス上の結びつきにとどまらず、音楽業界全体を変革し、アーティストやリスナーに新たな体験をもたらす可能性を秘めています。今後の展開に期待が高まります。