小野測器と東京大学が共同研究で次世代モビリティの開発へ
2025年11月19日に、株式会社小野測器が東京大学との共同研究結果を発表しました。この研究は、2022年に設置された「電気自動車の振動計測制御に関する社会連携講座」を基盤に進められており、次世代の自動車技術に大きな貢献を目指しています。
1. 共同研究の背景
小野測器は、電子計測器の製造や販売を行い、既に高度な技術で知られています。東京大学との連携は、公共性の高い課題解決に向けた重要な取組みとして2018年にスタートしました。この講座では、電気自動車の振動に関する研究が行われており、主に「乗り心地の向上」を目指しています。
2. 第1期活動の内容
第1期活動(2022年〜2026年)では、主に台上試験装置を使用して、電気自動車の平行軸e-Axle搭載車両に対する振動抑制制御の研究が行われました。東京大学・藤本博志教授との共同研究により、基礎研究が進められ、実際の研究環境では、小野測器の試験装置「RC-S 実車トランジェントベンチ」が利用されました。この装置は、柏キャンパスのガレージや宇都宮にある技術センターで厳密な試験が行える設備です。
3. 第2期活動に向けて
2026年から実施予定の第2期活動では、既存の研究テーマを継続するだけでなく、新たに「自動車用試験装置の制御」に関する研究開発も計画されています。これにより、さらに高応答性を追求した電気自動車技術が期待されています。新たな制御技術が導入された試験装置は、愛知県豊田市に設けられる新施設(2027年稼働予定)に実装される見込みです。
4. 次世代モビリティへの寄与
小野測器はこの研究を通じて、電気自動車だけでなく、ドローンや空飛ぶクルマ「eVTOL」なども含めた次世代モビリティの開発に貢献する方針です。今後さらなる技術革新を目指し、研究者とエンジニアが連携して研究を進める様子が伺えます。
5. まとめ
小野測器と東京大学の連携講座は、次世代モビリティに向けた重要なステップです。この共同研究は、電気自動車の性能を向上させるだけでなく、持続可能な社会の実現にも寄与することが期待されています。小野測器は、テクノロジーと人のより良い関係を築くための努力を続けており、地域社会とのつながりにも重きを置いています。
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