新しいカーライフを提案する『ポルシェア』の可能性と成長戦略

株式会社Xtraveler（東京都港区）が自社のカーシェアプラットフォーム『ポルシェア』の発展に向けて、新たな資金を調達したというニュースが入ってきました。今回の資金調達は、リード投資家にEast Venturesを迎え、合計約2,500万円を調達。これにより、Xtraveler社は累計3,700万円の資金を確保したことになります。この資金は、サービス機能の強化と事業領域の拡大に活用される予定です。

日本における自家用車の現状

日本国内では、自家用車の稼働率が非常に低く、平均して約4%に過ぎません。残りの96%は駐車場で眠っている状況です。新車・中古車の価格が高騰する中、一般ユーザーは「クルマを購入し、所有すること」の心理的・経済的なハードルが高まっています。また、保険料、税金、駐車場代といった維持費も大きな負担となっているのが現実です。このような背景から、Xtravelerが提供する『ポルシェア』は新たな選択肢として注目を浴びています。

『ポルシェア』のサービス内容

『ポルシェア』は、ポルシェを所有するオーナーが、車両を使用しない日には他のドライバーに貸し出すことができるプラットフォームです。シェアによる収益を、月々の維持費やローン返済に充てることで、実質的に0円でポルシェを所有できる仕組みを実現しています。このサービスは、2025年の先行リリースから約3ヶ月の間に、公式LINE登録者数が1,500名を突破し、累計で50回以上のシェアが行われ、オーナーの中にも収益を得ている方が出てきています。

今後の展開と新機能

Xtraveler社は、調達した資金を基に『ポルシェア』の機能を強化し、さらにはミニバンなど他の車種にも「0円マイカー」の仕組みを拡充する計画です。また、専用アプリの開発も進んでおり、eKYC（オンライン本人確認）や管理機能を搭載したアプリによって、オーナーが安心して自分の愛車を貸し出せる環境を整えようとしています。

環境の変化と代表の想い

代表取締役の関根康太氏は、自分がポルシェを所有する中で感じた「もったいない」を契機に、誰もが自分の愛車を他者とシェアする新しい文化を築きたいと考えていると語ります。単なる移動手段としてではなく、もっと価値を生み出せる存在としてクルマを捉え、新たなモビリティ市場の形成を目指しています。関根氏自身の経験と情熱が、この事業の成功に向けて大きな力となっているのです。

投資家の評価

投資家からも期待の声が多く、特にXtravelerが掲げる『0円マイカー』のアイデアは、カーライフに新たな価値をもたらすものであるとされています。Xtraveler社は従来のカーシェアだけでなく、中古車の販売・買取支援も手掛けることで、幅広いニーズに応える体制を整えています。これにより、より多くの人々が「持つことが負担にならない」カーライフを実現できることに寄与すると期待されています。