EVユーザー調査:充電スタンドの現状とニーズを探る
2023年10月に株式会社ゼンリンは、EVユーザー400名を対象にした「利用実態やニーズ」に関するウェブアンケートを実施しました。この調査は、電動車両の普及が進む中での充電スタンドの配置や利用状況を把握することを目的としています。結果として、様々な重要なデータが明らかになりました。
調査の概要
調査対象の約75%が週に1回以上充電を行っており、目的地やその経路上にある充電スタンドが多く利用されています。一方で、自宅での充電はあまり行われていません。この傾向は、EVユーザーのライフスタイルや充電環境の整備状況を示しており、自宅充電が可能なEVでありながら、外出先での充電の重要性が浮き彫りになりました。
充電スタンドの不足
調査では、ユーザーが最も不満に感じている点として「充電スタンド数が少ない」ことが挙げられました。また、「適切な場所に充電スタンドが設置されていない」との声も多く、利便性向上のためには、正確な場所に適切な数の充電スタンドを設置することが求められています。特に、充電にかかる待機時間が長くなる中で、有効な充電スタンドを見つける難しさは、EVユーザーにとっての大きなストレス要因となっています。
リアルタイム情報の必要性
また、調査結果から見えてきたのは、EVユーザーがリアルタイムで充電スタンドの状況を把握できるシステムの必要性です。「今、利用可能かどうか」という情報は、EV充電スタンドにとって重要な課題であり、例えば「満空情報」や「利用可能時間」といったデータが求められています。実際に、ガソリンスタンドのように手軽に充電できる環境が整っていない現状では、充電待ちや空き待ちの煩わしさが生じており、これを解消するためにも、導入が急務です。
ゼンリンの動き
ゼンリンは、全国の充電スタンド情報を整備しており、2009年からは詳細な情報を提供しています。この情報は、自動車ユーザーが知りたい、充電スタンドの設置場所や料金、営業時間など、40項目以上に及びます。今後も、全国各地の充電スタンドの設置場所を判断するためのマップや、充電スタンドの満空情報をリアルタイムで配信するサービスの拡充を図り、EVユーザーの利便性向上に努めていきます。
結論
今回の調査結果は、EVユーザーのニーズと現状の課題を示す重要な指標となりました。ゼンリンは今後も、電動車両の利便性を向上させるためのソリューションを提供し続け、充電インフラの整備促進に向けた取り組みを強化していく方針です。充電スタンドの設置状況やリアルタイム情報の提供は、EVの普及推進に欠かせない要素となるでしょう。