香港、裏切られた約束 - 映画上映会のお知らせ
毎年12月10日は世界人権デーとして、私たちが人権について考える重要な日です。その記念日を受けて、2025年12月12日(金)に映画『香港、裏切られた約束』の無料上映会が開催されます。このイベントは、公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本の主催によるものです。
香港の自由の変遷
1997年の主権移譲以降、「一国二制度」が約束された香港において、自由と自治は次第に揺らいできました。特に、香港国家安全維持法の施行から5年が経つ今、かつて享受されていた表現の自由や集会の自由が厳しく制限されています。その結果、多くの市民や活動家、ジャーナリストが逮捕され、市民社会スペースが縮小されていることは国際的な懸念を呼び起こしています。
2019年には「逃亡犯条例」の改正案を発端にして、市民たちが約200万人規模の抗議行動を展開しました。そのデモに対する当局の過剰な武力行使は、人権侵害として世界から大きな批判を受けました。
映画『香港、裏切られた約束』とは
映画の監督を務めたトウィンクル・ンアン氏は、かつてパティシエとして働いていましたが、故郷の未来を案じてカメラを手にしました。彼は催涙ガスや放水銃が飛び交う現場で、市民たちが自由と尊厳を守ろうともがく姿を記録し、ドキュメンタリー映画『香港、裏切られた約束』が生まれました。この映画は、政治的自由が脅かされる中で声を上げ続ける香港市民の苦悩と闘い、その背後に潜む複雑な状況を描写しています。
上映会の詳細
上映会では、まず香港の歴史的背景や現在の人権問題に関する解説が行われます。その後、映画が上映され、参加者とのQ&Aセッションが設けられます。この機会を利用して、人権や自由がどのように脅かされているのか、またどのように守っていくべきかを皆で考えられればと思います。
同時に、会場の1階では香港人ジャーナリスト・クレ・カオル氏による写真展『香港、消された声』も開催されます。この展示は、デモの激しさや市民の表情を通じてのメッセージを発信しており、多くの人に見てもらいたい内容です。
イベント詳細
- - 日時: 2025年12月12日(金)18:15〜21:15 (開場17:45)
18:15〜事前解説
18:45〜映画上映
20:45〜質疑応答
東京都千代田区一ツ橋2-6-2
(地下鉄神保町駅から徒歩5分)
- - 参加費: 映画上映、写真展共に無料(カンパ歓迎)
- - 参加申し込み: 必要(事前予約制)
申し込みフォーム
お問い合わせ先
アムネスティ・インターナショナル日本
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-5-9 九段誠和ビル5F
TEL: 03-3518-6777
E-mail: camp@amnesty.or.jp
この上映会を通じて、参加者の皆さんが香港の現状について深く考える機会が得られ、私たちの持つ「人権」に対する意識を高める素晴らしい場となることを願っています。