保護者の関与が明らかに！スポーツクラブ・運動部・文化部の実態調査

保護者の関与がスポーツ活動に与える影響

2025年1月、笹川スポーツ財団が行った調査により、中学生のスポーツ活動における保護者の関与に関するデータが明らかになりました。本調査は、中学生の子供を持つ保護者3,136名を対象に実施され、運動部、文化部、スポーツクラブそれぞれにおける保護者の参加意識や満足度、費用負担などが分析されました。

1. 保護者の関与状況

調査結果によると、保護者は主に送迎や飲み物、食事の準備を通じて、子どもの活動に関与していることがわかりました。具体的な数字としては、運動部では63.0%、スポーツクラブでは78.1%が送迎を行っており、特にスポーツクラブでの保護者の関与が顕著に見られました。また、保護者間の連絡や情報共有も活動において重要な役割を果たしていることが確認されています。

2. スポーツクラブにおける満足度

興味深いのは、スポーツクラブにおいて保護者が感じるやりがいと満足度が運動部や文化部に比べて高いという点です。調査結果では57.8%の保護者がスポーツクラブへの関与にやりがいを感じていると回答し、満足度66.7%という数字も示されました。これは、スポーツクラブが活動を通じて家族の絆や子どもの成長を実感できる場として機能していることを示しています。

3. 費用負担の実態

しかし、スポーツクラブにかかる費用は運動部に比べてかなり高額であることも判明しました。家庭での年間支出は、運動部が平均50,857円に対して、スポーツクラブは155,799円と約3倍の差が出ています。これは、運動部が主に学校の活動であるのに対し、スポーツクラブが多くの外部活動や遠征を伴うためと考えられます。

調査の意義

本調査は、中学生の保護者がどのように子どもたちのスポーツ活動に関与し、またその結果にどのような意義を感じているかを明らかにしました。これまであまり注目されてこなかった部分であり、保護者の関与が子どものスポーツ環境に与える影響を理解する重要なデータとなるでしょう。特に、スポーツクラブでの費用高騰については、今後の改善策や支援策を考える際の重要な参考になることが期待されます。出典となる詳細なデータは、笹川スポーツ財団の公式ウェブサイトで後日発表される予定です。