斎藤歩さんの歴史を辿る特別番組が放送、夫婦の絆と演劇への情熱を描いた感動秘話

テレメンタリーPlus「生ききる～ある俳優夫婦のダイアローグ～」の放送

HTB北海道テレビは、7月20日（日）午前10時30分から特別編「生ききる～ある俳優夫婦のダイアローグ～」を放映します。本作は、2025年のテレメンタリー2024年度最優秀賞を受賞した「生ききる～俳優と妻の夜想曲～」に新たな取材を加えたものです。

俳優斎藤歩さんの生涯

斎藤歩さんは、北海道札幌を拠点に活動する俳優、演出家、脚本家です。北海道大学の演劇研究会での活動を経て、映画やテレビドラマ、舞台など多岐にわたって活躍してきました。60歳を迎えた彼は、演劇界の重鎮として数多くの作品に貢献してきました。

2021年、斎藤さんは尿管にがんが見つかりました。2023年には「何もしなければ余命半年」という厳しい診断を受け、ステージ4の末期がんと告げられました。それでも彼は、医師から安静を指示されるにもかかわらず、舞台に立ち続ける強い意志を見せました。

夫婦の物語と舞台との関わり

病状が進行し、自宅での生活が困難になる中、妻であり同じく俳優の西田薫さんには大きな舞台へのオファーが舞い込みました。30年ぶりに復活した劇団の全国ツアーに出演することが決まり、彼女は4か月間、ツアーの合間に帰札する生活が続きました。夫妻は限られた時間を共有しながら、互いの支え合いの重要性を深く理解していきました。

斎藤さんは、俳優として最後の瞬間まで「生ききる」ことを選びましたが、身体の自由が徐々に失われていく中で「生ききる」という意味を再考するようになります。斎藤さんは、2人の時間を大切にし、初めて妻に気持ちを告白する瞬間を迎えることになりました。

取材は斎藤さんと同い年のディレクターが進め、1年半にわたり夫婦に密着してきました。最期の時は6月11日、斎藤さんが息を引き取る瞬間も撮影し、友として寄り添うことができた特別な体験でした。