Doronko パラリンアートカップ2025 表彰式の開催
2025年11月12日、水際の浜離宮朝日ホールで「Doronko パラリンアートカップ 2025」の表彰式が行われ、多くの著名人が集まりました。本イベントは、どろんこ会グループが主催し、インクルーシブ社会の実現を目指して開催されています。
寄せられた作品数と受賞者
この年は、「Doronko パラリンアートカップ」に計369点もの作品が国内外から寄せられ、昨年の参加作品数を大きく上回りました。厳正な審査の結果、33点が選ばれ、晴れやかな表彰式でその栄誉を称えられました。
表彰式には、タレントでありイベントの主催者理事でもある中山秀征さんをはじめ、数々のスポーツ界の英雄たちが登壇しました。中でも、車いすテニスの国枝慎吾さんや、元サッカー女子日本代表の澤穂希さん、日本障がい者サッカー連盟会長の北澤豪さんがその場を彩り、インクルーシブな社会の実現に向けた強いメッセージを発信しました。
新設された「中・高校生部門」
今年度の表彰式では、「どろんこ賞」に“中・高校生部門”が新設され、若い世代のアーティストたちにも表彰の機会が提供されました。この部門を通じて入賞した各受賞者には、副賞として賞金3万円に加え、南魚沼産の減農薬栽培「どろんこ米」1俵(約60kg)が授与されました。
安永理事長は、社の理念に沿った育成の重要性を訴え、「それぞれの好きや得意を存分に生かせる環境をつくり、だれもが自信を持って社会に参加できる未来を目指したい」と語りました。
アートがもたらす未来への希望
入賞作品を使用した商品、「Doronko パラリンアートカップ 2025 version」のドリップバッグも販売されることが決定しました。これにより、アーティストの作品が人々の手に届き、同時にその収益が就労支援利用者の支援につながります。
受賞者の一人、金子日葵さんの作品「黒い雲に向う希望の女性」について、プレゼンターの高堀代表は「青空の中にある逆境への強い意志」を感じ取ったと説明しました。また、各受賞者は、作品を通じて自身の経験や思いを語り合いました。
コミュニケーションの場の重要性
表彰式の最後には、ミニトークショーが行われ、昨年のどろんこ賞受賞者の佐々木希さんとその母親が登壇しました。彼女は、副賞の一部を寄付した際の喜びを振り返り、支援がもたらす影響を語りました。
北澤さんや国枝さん、澤さんもそれぞれの視点からアートの重要性に言及し、「障害の有無に関わらず、すべての人が安心して生活できる社会を築こう」との呼びかけがありました。
結びに
「Doronko パラリンアートカップ」は、障害を持つ方々をはじめ、すべての人が自分らしく生きるためのサポートを目指しています。今後もこのイベントを通じて、インクルーシブな社会を実現するための活動が広がっていくことが期待されています。