谷川俊太郎さんを偲ぶ合唱プロジェクトが始動
昨年11月に惜しまれつつこの世を去った詩人、谷川俊太郎さん。彼の詩は数多くの合唱曲の源泉となり、音楽の世界に永遠の痕跡を残しています。その谷川さんを偲ぶ特別な合唱プロジェクト「どこからか言葉が」が、株式会社朝日新聞社と一般社団法人全日本合唱連盟の協力により始まりました。このプロジェクトは、谷川さんの詩をもとに新たな合唱曲を制作し、特別コンサートでお披露目するという試みです。
合唱プロジェクトの概要
この新たな合唱プロジェクトでは、谷川俊太郎さんの名作をもとに、6人の著名な作曲家が詩を選び、曲を製作します。プロジェクトには、混声合唱曲の新実徳英氏と信長貴富氏、男声の木下牧子氏、女声の瑞慶覧尚子氏と面川倫一氏、さらに児童合唱曲の松本望氏が参加します。彼らは、9月末までに曲を完成させ、2026年3月22日に行われる東京・文京シビックホールでのコンサートにて初披露されます。
名曲の数々も演奏予定
コンサートでは、新作合唱曲の他にも、すでに親しまれている谷川さんにゆかりの深い合唱曲も演奏されます。注目すべきは、武満徹作曲の「死んだ男の残したものは」や、三善晃作曲の「生きる」といった名曲です。これらは全日本合唱コンクールでも度々演奏され、その感動的なメロディーは観客の心を捉えています。
プロジェクトに参加する作曲家は、谷川さんの詩の意味や情感を大切にしながら、それぞれの独自のスタイルで曲を仕上げる意欲を見せています。谷川さんが朝日新聞で連載していた「どこからか言葉が」に寄せた作品から、新たな音楽が形作られることを私たちも楽しみにしています。
コンサートでは朗読も
当日のコンサートでは、谷川さんの長男である賢作さんをはじめとするご家族による詩の朗読も行われ、谷川さんの人間性や業績を振り返る機会となるでしょう。詩のバックグラウンドには、彼自身が長年心を込めて発表してきた作品の数々があります。これらを振り返りながら、生の音楽と共に改めてその作品の価値を感じることができる特別な時間になることでしょう。
詳細な情報は朝日新聞で
チケット情報やコンサートの詳細は、随時朝日新聞でお知らせします。谷川俊太郎さんの詩と音楽が結びついたこの特別な企画に、ぜひ注目してください。音楽を通じて、谷川さんの素晴らしい遺産を再発見する機会は、このプロジェクトがもたらすものです。