自動車整備士へのイメージ調査
2025年3月に関東工業自動車大学校が実施した調査では、10代と20代の男女113名を対象に自動車整備士に対する意識を掘り下げました。この結果、自動車整備士という職業は多くの人に知られているものの、具体的な仕事内容についてはあまり理解されていないことが明らかになりました。
自動車整備士の認知度
調査の結果、整備士を「よく知っている」と答えた人は27.2%に過ぎません。若者たちは職業名こそ知っているものの、オイル交換や点検、故障診断などといった専門的な業務について理解が不足していることが浮き彫りになりました。
整備士へのイメージの一部には、「油まみれ」「力仕事」といった誤解がありますが、実際はそれ以上に専門性の高い仕事であって、技術や知識が求められる職業です。こういったイメージが先行することで、職業の認知度に影響を及ぼしている状態が見受けられます。
整備士に対する意見
整備士の仕事に対しては、全体の64%が「車好きには魅力的な仕事」と答え、56.1%が「手に職がつく」とポジティブな声を寄せました。その一方で、52.6%は「体力的にきつそう」と感じており、43.9%は「汚れそう」という印象を持っています。このように、全体的には魅力的だと認識されているものの、実働環境に対する懸念も強く存在しています。
また、「収入が安定している」と感じる割合はわずか16.7%であり、EV化や自動運転技術の進展による将来性に不安を感じる若者も少なくないようです。
整備士としての興味
整備士に興味を持つ人は18.4%に留まり、多くの人がこの職業について考えたことすらないという結果が出ました。これは、仕事内容や職場の環境への不安、将来性への疑問が生じているためと考えられます。しかし、報酬やキャリアの見通しが明確に示されれば、関心を持つ人が増える余地もあるという見方もあります。
魅力向上のための取り組み
調査によると、自動車整備士の職業魅力を向上させるために最も重要視されたのは「給与や待遇の向上」で51.8%という結果を得ました。現在の報酬が専門性や責任に見合っていないとの意識が強く、これが魅力低下の要因になっているようです。
また、「若者向けの職業PR」(24.6%)や「労働環境の見直し」(17.5%)の必要性も指摘されています。デジタルメディアを通じた広報活動や、働きやすい環境の整備は若者の興味を引くための効果的な手段と言えるでしょう。さらに、教育・研修の強化も必要視されています。スキルを高められる環境や明確なキャリアパスがあれば、専門職としての魅力がより伝わりやすくなると期待されています。
調査結果のまとめ
この調査から、自動車整備士という職業は名前こそ知られているものの、その実情や仕事内容についての理解が十分ではないことが分かりました。「車好きには魅力的な仕事」といった肯定的な見方がある一方で、労働環境や将来性への不安も少なくありません。整備士の職業意識を高めるためには、適正な給与、職業のPR、働く環境の改善などが喫緊の課題です。特にデジタルメディアを活用して、魅力を効果的に発信することが重要です。今後は、整備士の実態とそのやりがいを丁寧に伝え、誤解を解き、不安を払拭する努力が求められるでしょう。