新刊『auto sport特別編集「星野魂」』が2025年12月17日に発売されます。この特別編集は、圧倒的なレース成績を誇る星野一義の生涯や思想を詳しく紹介した内容となっています。本書は、星野が愛したニッサン車のインプレッションや、貴重な写真を豊富に取り入れ、全キャリアを網羅しています。
星野一義の物語は、ただのドライバーの栄光を描くだけでなく、彼の思い描くレース哲学をも掘り下げています。星野は、バイクとクルマの両方に情熱を注いだ人物であり、彼の幼少期の経験がどのように彼のキャリアに影響を与えたのかを探ります。少年時代にバイクに夢中となり、中学2年の時にプロとして生きる決意を固めたことが、彼の独特なキャリアパスへとつながっていくのです。
彼のドライビングスタイルは、常に独自の視点で自らを磨く姿勢から形成されました。実績がない頃から、自分の走りを研究し、他者の走りを観察し、そこから得た知識を自分のスタイルへと反映させることが、星野の強みでした。そして、技術だけでなく、その背後にある思考プロセスも明らかにされており、初めてレーシングドライバーとしての道を歩む際の苦悩や努力が色濃く描かれています。
本書には、星野一義氏との16時間を超えるインタビューが含まれており、彼のキャリアにおける重要な瞬間を振り返る内容が詰まっています。当時の貴重な写真と共に、星野がニッサン車とどのように向き合ってきたのか、どのようにしてレースに立ち向かってきたのかが語られています。
興味深い点は、星野がどのニッサン車を運転し、どのような体験をしたのかを、具体的なエピソードをもとに紹介していることです。特に、1972〜73年に毛色の異なるニッサン・チェリーに乗った経験が、レースへとつながる重要な要素となった様子が描かれています。この車が初期の四輪のデザインとどのように組み合わさり、星野に独特のドライビング技術をもたらしたのか、そのプロセスも詳述されています。
さらに本書では、70年代から90年代にかけての星野のフォーミュラ時代を3つの時期に分けて回顧します。初期のBMWエンジンに挑み続けた姿勢や、ホンダ製V6エンジンに立ち向かう姿勢は、数々の名勝負を引き起こしました。また、契約ドライバーとしての星野がいかにしてニッサンのアイコンとなったかも詳細に記されており、彼にとってのニッサンがどのような意味を持ったのかを理解する手助けとなります。
最後に、星野一義のドライビングスタイルとその背後にある哲学について興味深い考察が展開されます。本書を通じて、星野が培った技術や知識、そしてそれらがレーシングシーンに与えた影響を実感できることでしょう。
本書は、星野一義ファンだけでなく、モータースポーツに興味のある全ての読者に向けた内容となっており、彼の魅力を再発見できる貴重な機会となること間違いありません。定価は2,200円(本体価格:2,000円)。全国の書店に加え、三栄オンラインストアでも購入可能です。興味がある方はぜひ、ご覧ください。