昨年、話題を呼んだ映画『敵』が、第18回アジア・フィルム・アワードで驚異の6部門にノミネートされました。企画・製作を手掛けたのは、株式会社ギークピクチュアズ。ノミネートされた部門には「作品賞」、「監督賞」、「主演男優賞」、「助演女優賞」、「撮影賞」、「衣装賞」が含まれています。香港で行われる授賞式は、3月16日(日)に予定されており、全30作品が競い合う中、果たしてどのような結果が待っているのか、期待が高まるばかりです。
アジア・フィルム・アワード(AFA)は、アジア映画の振興を目指して2007年に設立され、そもそもこの賞はアジア映画界における権威あるもの。名監督の作品が数多く受賞しており、過去には是枝裕和監督の『万引き家族』やポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』など、国際的に高い評価を受ける作品を輩出しています。
映画『敵』は、著名な作家・筒井康隆の同名小説を基に、吉田大八監督が手掛けています。彼は『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』や『桐島、部活やめるってよ』など、多くのヒット作を生み出してきました。そして、公開前の期待を一層高める要因として、昨年の東京国際映画祭での受賞歴も見逃せません。『敵』は、コンペティション部門で最高賞の「東京グランプリ/東京都知事賞」を受賞し、邦画として19年ぶりとなる三冠を獲得しました。
物語は77歳の大学教授、渡辺儀助の人生を描いています。彼は10年前に職を辞め、自身の日本家屋で静かに暮らしています。晩酌を楽しみながらも、長年の友人との交流が減り、自身の人生の終焉を意識し始めた彼の元に不穏なメッセージが流れ込んできます。こうした設定は、観客に緊張感を持たせつつも、深い思索を促します。
ギークピクチュアズは、映像作品の企画や製作、海外映画の配給など、幅広いエンターテインメントコンテンツに携わっています。今回のノミネートも、彼らの確かな力を証明するものとなりました。映画『敵』は2025年1月17日に公開予定であり、すでに多くの国際映画祭への出品も計画されています。
映画の公式サイトやSNSでも、続報をチェックできるので、ぜひご覧ください。新たなアジア映画の代表作となるべく、映画『敵』の行く先を見守ることにしましょう。