ベントレーが驚異の6年連続黒字を達成し電動化時代へ突入

ベントレー、確かな成長で電動化の時代へ

2025年3月19日、ベントレーモーターズは6年連続で黒字を達成したと発表しました。営業利益は3億7300万ユーロに到達、特に素晴らしいのが売上高利益率14.1％という業界トップクラスの数字です。この成長の裏には、次世代のBEV（バッテリー駆動電気自動車）生産に向けた大規模な投資が控えています。

成長の要因

過去2年間で車両あたりの収益は10％増加し、顧客の70％がマリナーのオーダーメイドオプションを選択しています。これによって、製品の多様化と個別化が進み、顧客のニーズを捉えることができました。特に、モデルラインアップの充実が業績に寄与しています。205億の売上高を記録した今、ベントレーの未来に期待が寄せられています。

BEV製造ラインの設置

ベントレーは英・クルーにあるピムズ・レーン工場で、最古の建物に次世代のBEV製造ラインの基盤を設置しました。この新しい製造ラインの設置は今後の電動化に向けた重要なステップであり、過去最大規模の自己資金投資を伴います。2027年には初のBEV車を市場に投入する予定です。

「Beyond100+」戦略の実施

ベントレーは2035年までにフル電動化を実現することを目指し、『Beyond100+』という先進的なビジネス戦略を進行中です。この戦略の中核をなすのが、毎年新しいハイブリッドまたは電動モデルを投入するという計画です。そのため、行動指針として長期的な持続可能性や革新が求められています。

コンチネンタルGTのモデルチェンジ

2024年は、ベントレーの象徴的なモデルであるコンチネンタルGTにとって特別な年となります。第3世代から第4世代へとモデルチェンジを果たし、新しいV8ハイブリッドパワートレインが登場します。こちらに伴い、昨年生産を終了したW12エンジンからの移行も進められています。この新しいパワートレインは、フライングスパーにも搭載され、高性能な「スピード」と「マリナー」が先行販売となります。

悪化する市場環境への対応

ベントレーの社長フランク＝ステファン・ヴァリツァー氏は、昨年の業績について「安定した収益を確保するために、製品ラインの刷新や工場の電動化に向けた大規模投資を行ってきた」と語ります。特に、世界的な経済の不安定さに対し、しっかりとした販売戦略を構築し続ける必要があります。

未来に向けた展望

生産が終了したモデルから新モデルへと移行しても、需要は高まります。特に新型のコンチネンタルGTとフライングスパーのプラグインハイブリッドモデルは、市場での注目を集めています。さらに、ピムズ・レーン工場ではBEVの製造に向けた準備も着実に進んでおり、柔軟で高価値な製造業務の新しい基準を設定しようとしています。新しい塗装工場も設立され、顧客は約100種類の色から選ぶことが可能になります。

このように、ベントレーはただの高級車ブランドに留まらず、持続可能な未来を見据えた進化を遂げています。これからのベントレーの動向に目が離せません。