春の京都「都をどり」
2025-01-14 14:28:26

華やかな舞が織り成す春の京都、令和七年第百五十一回「都をどり」

華やかな舞が織り成す春の京都、令和七年第百五十一回「都をどり」



京都の春の訪れとともに、待望の舞台が再びやってきます。特にこの時期、大きな注目を集めるイベントが「都をどり」です。令和七年第百五十一回を迎えるこの公演は、2025年4月1日から4月30日までの間、祇園甲部歌舞練場にて上演されます。今年のテーマ「都風情四季彩(みやこのふぜいしきのいろどり)」は、春の京都を舞台にした美しい舞鑑賞の機会を提供します。

「都をどり」は、祇園甲部の約50名の芸妓と舞妓が一堂に会し、甘美な舞を披露する公演です。通常、彼女たちに会えるのはお茶屋さんの場面ですが、この公演では誰でも鑑賞できるため、多くの人々に京都の伝統文化を身近に感じてもらうことができます。

この公演では、京都の名所を巡る内容が堪能できる構成となっています。始まりを告げる「ヨーイヤサー」の掛け声とともに、明るい浅葱色の着物に身を包んだ舞妓たちが登場し、四季の彩りを表現します。また、舞の中では、五条橋での牛若丸と弁慶の勝負や、清水寺の美しい紅葉を背景に贈る舞、更には平安神宮の桜を満喫できるフィナーレと、訪れる人々を魅了するシーンの数々が繰り広げられます。

「都をどり」は、1868年に創始され、今年も含め150年以上の歴史を刻んできました。明治5年の京都博覧会に端を発し、その後も戦争やコロナ禍を乗り越え、毎年上演され続けています。著名な文化人や皇族にも親しまれながら、京都の伝統芸能を今に伝える貴重な舞台となっています。

公演を支えるのは、舞を舞う芸妓たちだけでなく、演奏の地方(じかた)や、鳴り物(お囃子)を担う者たちの息の合った演奏です。舞台は一度も幕を下ろすことなく進行するため、観客はその空間全体に浸りながら、心に残る体験が待っています。

公演に使用される着物や帯は、京友禅や西陣織の職人による手作りで、一際目を引く美しさがあります。振付は長い歴史を背景に持つ「京舞井上流」が承り、現在は人間国宝の五世井上八千代が指導にあたっています。舞はもちろん、生演奏する三味線や唄も加わり、より一層の魅力を引き立てます。

また、今年のポスターは、日本画家・諫山宝樹氏の作品で、祇園甲部の舞妓が描かれています。彼の作品は京都の寺社への奉納や大河ドラマでの衣装デザインなど、多岐にわたる活動で知られており、舞台の魅力を一層引き立てています。

公演の観覧には、茶券付き一等観覧券の購入がおすすめ。公演前にはお茶席で、正装の芸妓によるお点前を楽しむことができ、京風のおもてなしを体感できます。これにより、ただ舞を観るだけでなく、京都の伝統文化を肌で感じる特別な時間を過ごすことができます。

さらには、2024年5月には「祇園 花街芸術資料館」がオープン予定で、舞妓文化に関する貴重な情報や道具などが展示されます。特に「都をどり」の衣装やポスターは、多くの方にとって一見の価値があります。そして、舞台の様子も観ることができるので、花街文化をもっと身近に感じる機会も得られるでしょう。

令和七年第百五十一回公演「都をどり」は、京都の豊かな文化を学ぶ素晴らしい場です。伝統に触れる機会を持つことで、観客はさらに深くこの美しい町の魅力を感じることができるでしょう。桜の花が咲き誇るこの季節、ぜひその目と心で「都をどり」の魅力を堪能してください。

【公演情報】


  • - 公演名: 都をどり
  • - 会期: 2025年4月1日(火)~4月30日(水)※4月15日は休演日
  • - 時間: 12:30、14:30、16:30の1日3回公演(各約1時間)
  • - 会場: 祇園甲部歌舞練場
  • - 料金: 茶券付一等観覧席7,000円、一等観覧席6,000円、二等観覧席4,000円、学生料金(二等席)の場合は2,000円。

公式HPやSNSで最新情報を随時更新しているので、ぜひチェックしてみてください。京都の春を彩る「都をどり」、あなたもこの華やかな舞台の一部を体感してみてはいかがでしょうか。


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