2025年2月23日、広島県尾道市にて「せとだレモンマラソン2025」が開催される。この大会は、株式会社ゴールドウインおよびそのアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」による特別協賛のもと、環境に配慮した運営を目指している。注目すべきは、国内初となる地産地消型のカーボン・オフセットが導入されることで、参加者の移動に伴うCO2排出を意識的に軽減する取り組みである。
今回の素晴らしい取り組みの背景には、前回大会に続くさらなる環境負荷低減策がある。特に、マラソン運営の環境負荷を低減するため、前回の2023年大会では湘南国際マラソンでの成功実績をもとに、参加者が自身のマイボトルを使用する「マイボトルマラソン」を採用した。これにより、給水ポイントで使用される紙コップやプラスチックカップ、さらにペットボトルを全て廃止し、ゼロウェイストを実現した。
さらに、参加者への事前郵送物や従来の紙媒体パンフレットを廃止し、情報をオンライン化することで、必要な資源を削減するなど、さまざまな環境負荷低減策が講じられている。特に注目したいのは、環境経営支援・環境教育事業を行うPermanent Planet株式会社との連携である。このパートナーシップにより、尾道市での海洋保全活動に基づいたJブルークレジットを活用したカーボンオフセットが実現された。
Jブルークレジットは、尾道市が進める「尾道の海のゆりかご」事業から生まれたもので、藻場や干潟の再生を通じて得られたカーボンクレジットである。このプロジェクトは、僅かに排出されるCO2を10トンオフセットすることを目指しており、また、藻場の再生事業にも資金を提供するため、環境改善だけでなく、海洋生態系の回復にも寄与する重要な活動である。
尾道市は2020年に「ゼロカーボンシティ」を宣言し、2050年までにCO2の実質排出量をゼロにすることを目指している。そうした中での「せとだレモンマラソン」は、地域の自然環境を大切にする心を育むイベントとなり、多くの runners の参加を促すことが期待される。
ゴールドウインは、自社の理念「持続可能な社会」に基づいて、未来に向けた挑戦を続けている。モノづくり、コトづくり、そして環境への配慮を中心に据えたアプローチで、アウトドアスポーツ業界における持続可能な成長を追求している。スポーツだけでなく、人々の日常生活への影響も考慮し、環境にも優しい製品作りを目指している。
・「せとだレモンマラソン」の参加者は、この大会を通じて環境問題について考える良い機会を持つことができる。自然を感じ、同時に持続可能な社会の実現に寄与することで、より良い未来を切り拓く力を得られるだろう。これからのイベントにおいても、参加者一人一人がエコ意識を持ち、環境を守るための一歩を踏み出していく必要がある。
「せとだレモンマラソン2025」が、環境への配慮と地域社会への貢献を深めながら、スポーツの持つ影響力を最大限に活用した新たな挑戦の舞台となることを期待している。