私たちの身体活動実態
2025-03-28 11:01:50

新たな全国調査で明らかになった私たちの身体活動実態とは?

新たな全国調査で明らかになった私たちの身体活動実態とは?



近年、国民の健康づくりが重要視される中で、私たちがどれだけ身体を動かしているのかを明確に把握することが求められています。東京都の笹川スポーツ財団と明治安田厚生事業団が行った、国内初となる全国規模の「活動量計による身体活動・スポーツの実態把握調査2024」が注目されています。この調査は、2024年11月に実施され、使われた活動量計は個々の身体活動を客観的に測定。全国47都道府県から5,400人を対象に、彼らの身体活動量や座位時間を詳細に記録しました。

身体活動の新しい指標



2024年1月に策定された厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」によると、成人は1日60分、高齢者は1日40分の身体活動が推奨されています。しかし、これまで客観的なのでデータが不足していたため、国民の実際の身体活動状況を把握することが困難でした。この調査は、活動量計を使用することで、リアルタイムに身体活動を測定し、国民の健康状態に関する確かなデータを提供することを目指しています。

調査結果の概要



調査は47都道府県の200地点で実施され、解析対象者は1,106人にのぼりました。その結果、厚生労働省の推奨する身体活動量を満たしているのは全体の47.9%に過ぎないことが分かりました。特に成人の達成率が低い一方で、高齢者の方が達成率が高いという結果が浮き彫りになりました。例えば、20歳から64歳の成人では45.7%、65歳から79歳の高齢者では57.1%が推奨基準を満たしているとされています。

実際の1日あたりの歩数も、成人男女問わず推奨される値を下回っていることが明らかになり、特に座位時間に関しては、男性が9時間、女性が8時間を超えるというデータが示されました。このことは、日常生活において身体活動が少ない傾向が顕著であることを示しています。

活動量計の役割



本調査で使用した活動量計は三軸加速度センサーを搭載しており、個々の身体活動を1分単位で記録します。利用者は、装着期間中に行った運動や日常生活の行動について質問票に回答し、データが収集されます。このような方法によって、普段の活動量がどれほどであるかを正しく評価することが可能となります。

取り組みの意義



笹川スポーツ財団は、「スポーツ・フォー・エブリワン」を掲げ、誰もがスポーツに親しみ、健康的な生活を送れる社会の実現を目指しています。また、明治安田厚生事業団の体力医学研究所は、「健やかで豊かな長寿社会」の実現に向けた新たな健康づくりの方法を研究しています。これらの取り組みは、国民の健康度向上のみならず、社会全体の健康を促進する重要な基盤となっているのです。

まとめ



この全国調査の結果は、私たちの身体活動の状況を把握するための手がかりを提供し、今後の健康推進活動において非常に重要な意味を持っています。データに基づいた生活改善の必要性が一層高まる中、私たちも日々の活動量を見直すきっかけとし、より健康的な生活を目指してゆくべきです。今後もこうしたデータが蓄積され、社会全体の健康意識が高まることを期待しています。


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