全盲アーティストがステージを彩る心温まるクリスマスライブ

全盲アーティストが魅せる、心温まるクリスマスライブ

千葉市で初めて開催されるクリスマスライブは、全盲のアーティストたちによる素晴らしい音楽の祭典です。このイベントは、視覚に障害を持つアーティストたちが中心となり、観客を感動させるステージを展開します。全国各地から20組以上が集まり、感動的な音楽の世界に皆をいざないます。

出身地も多岐にわたり、特に注目すべきは神奈川の全盲ホルン奏者、坂田優咲さんと、香川出身のバリトン歌手、北原新之助さんです。また、宮崎県からは全盲の女性シンガー、高山ちひろさんが、その透明感あふれる歌声で観客の心を掴みます。八王子市からはブラインドダンサーの宮川純さんが初登場し、東京都からは視覚障害のバイオリニスト、荒木唯子さんや盲目のピアニスト、佐藤翔さん、全盲の作曲家でピアニストの酒井亮さんなども参加します。

さらに神奈川県のシンガーソングライター、北条平八郎さんは、低音域の歌声で観客を魅了し、ステージをより一層引き立てます。特別な企画として美月めぐみさんと鈴木橙輔さんによる『視覚障害者よくあるコント朗読劇』も行われ、埼玉県からは視覚障害のドラマー、山﨑竜太さんがバンド演奏担当します。その中でも、千葉市出身の全盲ソプラノシンガー、中野早苗さんが繰り広げるパフォーマンスは圧巻です。

なお、青森県の全盲シンガーソングライター、板橋かずゆきさんが本イベントのために作ったオリジナル曲『スーパークリスマスソング』が、全盲アーティストたちによって演奏され、感動のフィナーレを飾ります。また、市原市からはこころ舞踊団が全盲アーティストたちとコラボする即興演舞を披露し、観客を魅了します。

訪れる観客には、クリスマスの飾りを見えなくても、音と歌声でその雰囲気を存分に感じ取れる素敵な体験が待っています。全盲のミュージシャンたちの心あたたまる演奏を、ぜひご家族やご友人と共にお楽しみください。

自動販売機のように、クリスマスツリーを飾った2階ホワイエでは、ケーキや手作りパン、焼き菓子の販売も行われます。入れ立てのコーヒーも楽しめ、盲導犬との歩行体験ができるブースも用意されているため、音楽以外でも楽しむことができるでしょう。

このイベントを主催するのは、一般社団法人視覚情報サポートラジオの代表、前田憲志さんです。自身も全盲となった前田さんは、その経験を活かして全盲アーティストたちを支援し、音楽の素晴らしさを届ける活動を続けています。

本イベントは、見えない力で「希望の光」を届けたいという熱い想いのもと、多くの協力を得て実現しました。そして、このクリスマスライブが、全盲アーティストたちの素晴らしい音楽だけでなく、視覚障害に関する理解や共生社会実現に向けた大切な一歩となることを願っています。