金融庁が「基幹系システム支援プロジェクト」を終了し新たな視点を提示

金融庁の基幹系システム支援プロジェクトが終了

令和6年12月26日、金融庁は「基幹系システム・フロントランナー・サポートハブ」に関する支援活動が終了したことを発表しました。このプロジェクトは、金融機関が取り組む基幹系システムの現代化を目指して、法令の解釈やITリスク管理、システムモニタリングなどの観点から支援を行ってきました。

プロジェクトは2020年3月に始まり、システムに対する重要な技術支援を行いつつ、幅広い監視機能を提供してきました。その一環として、今回5件目の支援が完了し、最終報告書が発表されました。この報告書には、モニタリングに関する具体的な論点や、ITガバナンス・リスク管理に関する所見がまとめられています。

プロジェクトの内容と進捗

もともとこの支援プロジェクトで設立された「基幹系システム・フロントランナー・サポートハブ」は、2021年11月にその機能を拡張し、「金融機関システム・フロントランナー・サポートデスク」として生まれ変わりました。この改称を機に、より効率的なシステム開発への支援体制が整えられ、今後の課題に挑む姿勢が強化されました。

最終報告書の概要

最終報告書では、株式会社西京銀行が取り組んだ具体的な技術革新について述べられています。当行は、共同利用型メインフレームから、他行で運用されているクラウド型パッケージへの移行を決定し、システムベンダーからの独立を図る新たな開発方針を採用しました。これにより、開発コストの削減に加え、フィンテックなど新サービスの迅速な導入を可能にしました。

移行プロジェクトは、令和3年9月から始まり、令和6年12月までの期間にわたりました。最終報告書においては、システム能力の向上や独自性の強化が指摘され、特に地域経済に貢献するシンクタンクとしての役割も期待されています。これにより、収集した情報を地域発展に活かす姿勢が示されています。