障がいを持つ子どもたちと家族の笑顔を育むフットサル教室の10年
バルドラール浦安デフィオが主催するチャレンジフットサル教室が、2024年を迎え10周年を迎えます。この教室は、障がいのある子どもたちとその家族が一緒に参加できるフットサルの場を提供しており、毎月のように地域の特別支援学校の生徒や近隣の作業所に通う方々が集う場となっています。
リアルな出会いと成長
教室が始まった2014年当初、運動が得意ではなく外に出ることも少なかった森本さんの息子が、このプログラムに参加し始めたのがきっかけです。元々楽しむことが少なかった彼ですが、特別支援学級での友達と共にフットサルに取り組むことで、少しずつ積極性が見られるようになりました。母親も子どもが楽しむ様子を見て安心し、参加を続けることができたと語っています。
コロナ禍での工夫
チャレンジフットサル教室は、コロナ禍にあっても活動を続けるための新たな道を模索しました。リモートでの開催が決定され、参加者は画面越しにフットサルのトレーニングを行うという新しい挑戦が始まることに。泉コーチは、対面での交流が難しい状況でも、みんながつながれる方法を考え出し、創意工夫を凝らしました。この取り組みが、参加者にとって気軽に参加できる場を提供することとなりました。
参加する楽しさ
また、リモート開催を通じて他県や海外のアスリートと交流する機会が生まれ、彼らの経験やチャレンジを直に学ぶことができました。画面越しでも新しい課題に取り組める姿勢が、子どもたちにとって刺激となり、多様な学びの場を提供しました。
笑顔の輪を広げる
森本さんの息子にとって、このフットサル教室は自己表現の場でもあります。運動を通じて友達とも交流し、自分の思いを少しずつ表に出すようになりました。現在、彼は地域の友達も誘って参加するようになり、チャレンジフットサルの輪も広がりを見せています。特別支援学校の卒業生の中には、この教室がきっかけでフットサルに興味を持ち、現在は自身で健常者チームに参加しているケースもあります。
さらなる発展への期待
今後の展望として、森本さんの父は「もっと多くの障がいのある子どもたちが参加できる機会を増やし、活動の輪を広げていきたい」と語ります。定期的な開催回数の増加を望む声もあり、参加者が増えることで多様なニーズにも応えられると期待が寄せられています。
10年間の努力が息づくこの教室の存在は、単にスポーツの場に収まらず、地域全体を巻き込む大きな流れを生み出しています。障がい者にも健常者にも、新たなチャレンジの場を提供し続けるチャレンジフットサル教室。これからも多くの笑顔が生まれることを願っています。