近年、船舶エンジンの維持管理がますます重要視されています。特にエンジンオイルの品質は、エンジンの性能や寿命に大きく影響するため、信頼性の高いデータを基にした管理が求められています。そんな中、株式会社河部は、漁船におけるエンジンオイル添加剤「万象(BANSHOU)」を使用した14t漁船での約3000時間利用後のオイルに関する詳細な分析を実施し、その結果を公表しました。
一般的に、船舶エンジンオイルは250〜300時間ごとの交換が推奨されています。しかし、今回の分析により、使用した「万象」の効果を実証するデータが明らかになりました。分析対象の漁船は約3000時間という長期間オイルを使用しており、摩耗金属や汚れ、燃料混入などの数値が、通常の交換目安とされる平均値と比較しても非常に少なく、オイルの質が良好であることが示されました。
具体的には、摩耗金属の分析結果において、鉄の含有量は14ppm、銅は5ppm、鉛は7ppm、クロムは2ppmという数値が記録されました。これらの数値は、通常の交換時期である300時間使用後の平均値と比べても、全体的に低い水準で推移していることが確認されています。この結果は、エンジン内の摩耗が最小限に抑えられていることを示唆しており、「万象」の優れた添加効果が際立ちます。
また、すす量についても、0.29%という比較的低い数値が出ており、長時間の使用においてもオイルが良好な状態を保っていることがわかります。燃料希釈の値も0.40%で、こちらもわずかです。さらに、水分混入についても0.05%という非常に少ない値が確認されました。このような数値から、株式会社河部のエンジンオイルがいかに保護効果を有しているかが実証されています。
動粘度に関しては、40℃で103.5という数値が記録され、これも安定した状態を維持していることが分かります。そして、塩基価(TBN)は2.55で、長期間にわたる使用後の状態変化を示しています。このような数値は、エンジンオイルが適切に機能し続けている証拠です。
なお、株式会社河部は、これらの分析結果をもとに「オイル交換不要」と推奨する立場にはないことを強調しています。あくまでも、エンジンオイルの効果を理解し、適切な管理や定期的な点検を前提とした上でのデータ収集と分析が継続的に行われる必要があるとのこと。また今後も、船舶だけでなく、自動車や商用車に関しても、実使用環境下におけるデータを蓄積し続け、公開することで、エンジンオイル管理や潤滑油分析に対する理解を深める取り組みを続けていくとしています。
より多くの人々にこの貴重なデータが広がり、エンジンオイルの重要性が理解されることを期待しています。株式会社河部のさらなる活躍に注目しましょう。