豊岡市出石の芝居小屋「出石永楽館」、3Dデジタルアーカイブで魅力を再発見
兵庫県豊岡市出石町に位置する「出石永楽館」は、近畿地方で最も古い芝居小屋として知られています。この歴史的な施設が、株式会社ホロラボの最新技術による3Dデジタルアーカイブとして生まれ変わりました。2026年に公開されるこのバーチャル空間は、PCやスマートフォンのブラウザからアクセスでき、自宅にいながら永楽館の魅力を体験できます。
芝居小屋の歴史とその意義
出石永楽館は1901年に建設され、以降は歌舞伎や寄席、新派劇など多様な舞台芸術が上演されてきました。しかし、1964年に閉館し、その後、約20年にわたる地域の保存運動によって、2006年から2008年にかけて復原改修が行われました。このような経緯を経て、永楽館は44年ぶりに芝居小屋として復活し、現在も片岡愛之助さんを迎えて毎年恒例の「永楽館歌舞伎」が行われています。
3Dデジタルアーカイブの詳細
ホロラボは、地上型レーザースキャナやミラーレスカメラなど、複数の先進機材を駆使して高精度なポイントデータを取得しました。このデータをもとに、外観から客席、舞台、奈落までを一体化した3Dデータを作成しました。
- - 地上型レーザースキャナ(Leica RTC360)により、高精度な点群データを収集し、永楽館全体をスキャン。
- - 約6,000枚の写真データを使って、ミラーレス一眼カメラ(α7RV)で高品質なビジュアルを取得。
- - ハンドヘルド型レーザースキャナ(XGRIDS Lixel K1)を用い、特に狭小空間でのデータ取得も行い、リアルな体験を再現。
これらのデータは、フォトグラメトリや3D Gaussian Splatting(3DGS)によって、質感や空気感までも表現した立体モデルに仕上げられています。
ユーザー体験の革新
バーチャル空間は「Arrival.Space」というメタバースプラットフォームを利用し、手軽にアクセスできるようになっています。特別なアプリのインストールも不要で、誰でも気軽に永楽館の空間を探索できます。リアルな舞台機構を体験しながら、過去の文化に触れる感覚は、まさにタイムスリップしたかのようです。
文化財としての新しい価値
今回の取組は、単なる記録保存にとどまらず、観光や教育、地域文化の発信に貢献する「地域社会DX」としての実践を意味します。出石永楽館の館長、赤浦毅氏は、ホロラボとのコラボレーションを通じて、幅広い人々にこの歴史的な空間を体験してほしいと述べています。
ホロラボの藤原龍氏も、このプロジェクトへの参加が自身にとって貴重な経験であったと述懐し、多くの人に出石永楽館を知っていただく機会を提供することを願っています。
出石永楽館の3Dデジタルアーカイブは、文化財の記録と未来への道を拓く試みとして、地域の文化資産を魅力的な形で再発信することに繋がります。ぜひ一度、バーチャル空間を体験してみてはいかがでしょうか。
詳細情報
さらに詳しい情報や体験は、以下のリンクからアクセスできます。
この素晴らしい取り組みは、出石永楽館を巡る新たな文化体験を提供します。歴史ある芝居小屋の魅力を再発見し、ぜひ現地訪問も併せて行ってみてください。