與真司郎が語る自らの恋愛観と人生の真実 - ノンフィクションエッセイ発売

與真司郎が赤裸々に語るノンフィクションエッセイ

AAAのメンバーとして知られる與真司郎（あたえしんじろう）さんが、4月16日に新刊エッセイ『人生そんなもん』を発売する。この書籍では、彼の幼少期から現在に至るまでの人生や苦悩が詳細に描かれており、多くの読者に感動を与えることだろう。特に、2023年7月にカミングアウトを果たした際の心境や、それまでの葛藤に焦点を当てている。

幼少期の苦悩

與さんは、子供のころから自分が周りの子たちと違うと感じていたと語る。性自認が男性でありながら、男性に恋愛感情を抱く自分を「病気ではないか」と思った時期もあったという。そんな彼は、女の子から好意を向けられた際には喜びながらも、付き合いたいとは思わず、いつしか自分の存在に疑いを抱くようになっていた。その苦痛は、周囲の声援があっただからこその孤独を増幅させるものであり、思春期の葛藤の象徴とも言える。

AAAとして活動する中でも、恋愛テーマの楽曲が多かったため、當時の與さんはその歌詞の意味を理解し切れず、感情を偽って演じていた。切ないバラードでは感情を込めて歌っているふりをし、明るい曲では無理に笑顔を作っていたという。そんな彼にとって音楽は救いでありながら、同時に自己矛盾に苦しむ道具でもあった。

カミングアウトの影響

2023年のカミングアウトは、彼にとって大きなターニングポイントとなった。「自分を偽らなくていい」と実感したことで、心から音楽に向き合えるようになったと語る。エッセイでは、自己を受け入れる難しさや、それを乗り越えた先での考え方の変化も綴られている。恋愛の経験が増えたことで、彼の音楽もより深みを増し、リスナーとの距離が縮まったとも述べている。

音楽への新たなアプローチ

今では、與さんは自身の感情を歌詞に反映できるようになり、音楽を愛しているとのこと。その中で、感極まる瞬間も増え、本当に自分らしい表現ができることに喜びを感じている。彼は、表現者としての成長と、偽らない自分を見つけたことの意義を強調している。これまでの苦悩を経て、与えられた新たな幸せを実感しているのだ。

終わりに

『人生そんなもん』は、與真司郎の人生を赤裸々に綴った一冊であり、彼の言葉には多くの人々へのメッセージが込められている。このエッセイを通じて、彼がどのようにして自分を受け入れ、アーティストとして成長を遂げたのか、その過程がしっかりと描かれている。特に、LGBTQ＋コミュニティに属する若者たちにとっては、心の支えとなる貴重な一冊となるだろう。出版が待ち遠しい。