甲斐バンドが豊洲PITで繰り広げた50周年の新たな挑戦レポート
2024年11月にデビュー50周年を迎える甲斐バンドが、その盛大なアニバーサリーイヤーを締めくくる特別ライブ『ニュー・ブラッド』を豊洲PITで開催しました。16年ぶりとなる日本武道館公演を成功させ、その余韻を残すなかでのこの一夜限りのライブは、何か新しい風を感じさせるものでした。
デビュー50周年の集大成から新たな一歩へ
甲斐バンドは1974年にデビュー以来、日本のロックシーンで数々の名曲を生み出し、その歴史を刻んできました。昨年11月8日、待望の武道館公演で彼らの生み出した名曲の数々を披露し、圧巻のパフォーマンスを見せつけたことで、50周年イヤーは熱く盛り上がっていました。途中、アンコール的な形で突如告知された『ニュー・ブラッド』が、この特別ライブの形で実現したのです。
豊洲PITでの新機軸
12月26日の豊洲PIT、冬の寒さを吹き飛ばすかのように長い列をなすファンたち。新たな試みとして、LEDスクリーンが導入され、歌詞が映し出されるという演出が待っていました。期待に満ちたファンの熱気が会場に広がり、幕が上がると甲斐バンドの姿が浮かび上がりました。
最初に披露された「破れたハートを売り物に」は、甲斐の言葉が一つひとつ心に響いてきます。続く「きんぽうげ」では、男女の愛とその刹那を描いた歌詞が印象的で、田中と稲葉のツインギターが見事に調和し、観客の心を掴みました。
進化する演出とサウンド
このライブはただの再演にとどまらず、LEDスクリーンをフル活用した演出が随所に見られ、楽曲に新たな生命を吹き込んでいました。「翼あるもの」では大海原の映像が流れ、壮大な世界観を演出。「三つ数えろ」では古いサスペンス映画へのオマージュが感じられ、見応えのあるステージが展開されました。彼らのロックミュージックへの敬意が所々に宿り、進化を遂げたサウンドが観客を圧倒しました。
様々な名演奏の数々
ライブの後半では、甲斐が座りながら歌った「安奈」や、「黄昏に消えた」は心に深く響くメロディー。水のような透明感を持ちながらも、力強く伸びる声が会場を包み込む瞬間が印象的でした。
その後の怒涛の展開で続いた「漂泊者(アウトロー)」や、アンコール曲の「ノワール・ミッドナイト」では、最新アルバムのテーマ性を存分に生かしたライブとなり、会場は熱気に満ち溢れました。特に「HERO(ヒーローになる時、それは今)」では、観客との一体感が際立ち、まさにロックフェスティバルのような雰囲気を創り上げました。
新たな旅立ちの前に
「ありがとう。また来年やるからね」と語りかけてステージを降りる甲斐。その言葉にファンたちの期待が高まるのを感じました。このライブは、彼らの歴史だけでなく、未来へのビジョンと希望が詰まった特別な時間でもあったのです。
甲斐バンドは、これからも新たな挑戦を続け、さらに進化を遂げることでしょう。50周年アニバーサリーの“延長戦”に向かって、彼らの旅は始まったばかり。これからの活動に期待が寄せられています。