暴動クラブが代官山UNITで魅せたライブの熱狂とは
日本のロックシーンに新たな風を吹き込む暴動クラブのファーストツアーの大団円が、代官山UNITで行われた。彼らの音楽は、伝説や過去の作品ではなく、現代のロックンロールがどのように進化しているのかを示している。オリコンランキング入りやタワーレコードのアワード受賞など、若きエネルギーが光る彼らの瞬間を見逃す手はなかった。
最新アルバム『暴動遊戯』の幕開けを飾ったのは、「ドライブ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」。若さ溢れる平均年齢22歳のメンバーが華やかな衣装とメイクで登場し、瞬時に観客を引き込む。続く曲には、インディーでデビューした7インチシングル『暴動クラブのテーマ』やメジャー初のアルバムからの楽曲が続々と披露され、観客を一気に熱狂の渦に巻き込んでいく。
特に印象的だったのは、リードボーカルの釘屋玄が見せるパフォーマンスだ。彼が醸し出すカリスマ性は独特で、日本人には珍しいブルースロックをもって歌う姿は、まるで悪魔と踊っているかのように感じられた。彼はワンマンライブ前日、ちわきまゆみの40周年ライブにゲストボーカルとして出演しており、流石のセンスで彼女の代表曲もカバーした。これにより、彼自身がロックを新たに表現する場面を生み出していた。
中盤ではバラードの「いとしのクロエ」やレゲエスタイルの「FIRE」が響き渡り、井上富雄がプロデュースしたシングルも披露された。特に『撃ち抜いてBaby, 明日を撃てLady』は彼らの持つ独自のスタイルを感じさせる一曲だった。普段は激しいサウンドが特徴の彼らだが、この曲は一転、聴かせるバラードで、豊かな音楽バリエーションに観客は釘付けだった。
コンサートの流れを変えたのは、ミディアムテンポのライフソング『生活』。歌詞には現代の若者の心情が描かれ、共感を呼ぶ。「ポストには現実ばかり」「腹立たしくて愛おしい」といったフレーズは、まさしく今を生きる人々に響くメッセージだ。ロックンロールが生き方そのものであることを、彼らは見事に伝えていく。
最後は最新アルバムからの「抱きしめたい」が演奏され、聴いた人の心に残るメロディとリリックで会場の空気を変えていく。この曲を作った城戸“ROSIE”ヒナコの俊逸なセンスが伺え、さらにはハードなナンバー『シニカル・ベイビー』でクライマックスを迎える。夢を持っても先行きの見えない時代に、彼らのロックンロールが光を照らす。
ライブの終盤、ギタリストのマツシマライズのプレイでギターのヒーローとしての才覚を見せつけ、観客を興奮の渦に巻き込んだ。ダブルアンコールではインディー時代の楽曲『とめられない』が演奏され、彼らがどこに向かっているのかを示す重要なフレーズが観客の心に刻まれる。
このようにして、彼らのライブは今後のロックシーンに明るい未来をもたらしている。暴動クラブは確実に、ただのバンドではなく新たな文化の象徴として、ロックの新たな一ページを刻み続けていた。観客の心にその痕跡が刻まれ、彼らの音楽がどこに向かって行くのか、今後も目が離せない。その瞬間、おそらくジム・モリソンの存在と共鳴した瞬間でもあった。