戦後日米野球の架け橋、今里純の意義を追った評伝を刊行

戦後の日米野球界を繋ぐ男、今里純

2023年9月15日、兵庫県西脇市の「ヘソノオ・パブリッシング」から刊行される『ベースボールと野球を繋いだ男Dr. Imazato / 今里純知られざる戦後・日米野球交流の物語』は、戦後の日本とアメリカにおける野球界の架け橋となった歯科医・今里純の評伝です。この書籍は、彼の知識や情熱がどのようにして日米野球交流を実現させたのかを詳しく掘り下げています。

今里純の少年時代と野球への情熱

今里純は、戦後間もない頃、兵庫県の小さな地方都市・西脇で、夜ごと進駐軍向けの短波ラジオを通じて大リーグの中継に耳を傾けていました。彼は試合のスコアを記録するだけでなく、各球団にエアメールを送り、ゲームに関する情報を求めました。この鋭い好奇心と情熱が、彼を“大リーグ関係者の間でのファン”として知られる存在に押し上げました。

今里純の業績と貢献

「世界一のベースボール・ファン」と称され、今里は日米野球界に数々の貢献をしてきました。彼は、大リーグコミッショナーとの文通や、日米野球での通訳を務めるなど、多岐にわたる活動を行っています。また、彼が翻訳した「テッド・ウィリアムスの打撃論」は、日本の名選手たちに影響を与えました。特に、吉田義男や村山実など、今里の助言を受けた選手たちは、今里の知識と経験から多くを学びました。

名誉と歴史の証明

さらに、80年代にはデトロイト・タイガースと阪神タイガースの提携を支援し、野球界における日本とアメリカの関係を深めるのに貢献しました。彼の業績は、2012年に開催された「今里純野球展」を通じて多くの人々に知られるようになり、今里が記録したスコアブックは、米野球殿堂博物館に保存されています。

出版記念イベントと今里純の功績を広める取り組み

一方、9月15日には出版記念として、マッシー村上氏を招いてのトークイベントが地元西脇のオリナスホールで開催されます。このイベントでは、村上氏が語る自身の野球人生と、今里純の功績についての対談が行われます。今里と同時代を生きた二人が語る野球の歴史を通じて、参加者は日米野球の秘密に触れることができるでしょう。

今里純の物語を通じて

本書『ベースボールと野球を繋いだ男Dr.Imazato』は、戦後の野球界において重要な役割を果たした今里の物語です。彼が如何にして日米間の架け橋となり、野球の普及に貢献したかを知ることができる貴重な一冊です。この機会を逃さず、是非手に取ってみてください。

書籍は9月15日より地元にて先行販売され、9月20日から全国的に発売されます。書店やオンラインで購入可能です。今里純の情熱と野球愛が詰まったこの評伝を通じて、彼の偉業を共に称えましょう！